きみが照らした光で蓋をする
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中学三年生の春まで、仲が良かった幼なじみの有紀ちゃんは、慎太の初恋の相手だった。
知らぬが仏だろう、と言われるだろうな。こんなぼくを知っている知り合いに、彼女のことが好きだったと言えば。
腫れ物扱いのぼくに、彼女との距離が埋まるかと言えば、普段の行いがたたり遠く離れていくばかりだ。だが、これはそのように見えるかもしれないが訳があるのだ。
中学三年生の頃から人の心を、なるべく読まないように心がけて生きてきた。
他人の心を読めば、ぼくに対する酷い言葉が脳内を支配して痛い目に遭うし、他人の苦しみを知ってしまうと辛い思いを引き摺って生きる羽目になる。
でも、ときたま心を読んでしまう。
心理戦とかが流行った時代があるが、心理戦が得意と言うことはその分、相手の弱い心、辛い過去を知る羽目になるのだ。
中学生のぼくは心理を読むこの能力が、嫌いで仕方なかった。
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