エミのスタートライン24
「最後にまだあるんじゃない?」
「ああ。逃がしてくれるのか?」
「殺すっ!?」
カッターナイフを猿の手で握り締めて、優志の股ギリギリのところに振り上げて床を抉る。
「ひゃあアアァっ!?」
「ふざけない?」
「ふざけませんとも!? 仲良くしよっ!?」
仲良くできるか!? そんな潤んだ眼で見るな! 優志を殺したくなるからっ!?
肩を怒らせて荒い息を出すエミ。
両手を床に着いた彼は、後ずさりできない教室の隅と気付いて顔を青ざめる。
「どうする、人生終わらせる? 涙をたくさん流しながら?」
「どうするおつもりですかっ!?」
「首絞め? 刺殺?」
「他にはーえーとー?」
「安全に家に帰してくださいっ!?」
「冷たくなってなら、いいけど?」
「死んでんじゃねーかっ!?」
「早く言ってよ!?」
「何をだっけ?」
「素直!?」
「あー、言ったなーそんな事」
「素直さかー。エミ、一つ聞きたいんだけどさ? いいか?」
「と言ってももう分っているけどなー」
「何?」
「エミさー、相手が間違えた事したら怒るよな?」
「当たり前でしょう? 何言ってんのよ? 間違えて生きて欲しくないわよ! その子の為にも! その子には幸せになってもらいたいわよっ!」
「そうかそうか」
「じゃあ、これも知っているけどさー。誰かが悩んでいるとき助けるか?」
「何馬鹿なことを言ってんのよ? 当たり前でしょう? 助けるわよ! 泣いている顔なんて見たくないわよっ! その子の為になら頑張って助けるわよっ!」
「じゃあ、エミは確実に人を守る力があるな!」
「なんでよ?」
「いま言った通りだろうよ? 自分で考えろよ? って!? 分かった分かったっ!? カッターナイフは人に使う物じゃないぞっ!?」
「間違えたことを人がしたらその人のために怒るんだろう? 幸せに生きて欲しくて?」
「誰かが悩んでいたら助けるんだろう? 頑張って笑顔にするために?」
「——っ!」
「エミ? お前いい奴だよ? そういうのは自分で評価しなきゃいけないんだぜ?」
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