エミのスタートライン12
「レッド隊長!? その舌なめずりは!?」
慎太の太陽のような瞳が少し潤み、目元をハンカチで拭いた。
彼の目が彼女の気持ちを読んだらしい。
そのうえ彼が、舌なめずりまでするというのは珍しいっ!? これは、大事件だぞっ!?
慎太が舌なめずりをすると答えは、心が美しい——つまり、彼に認められたのだ!
「そんな・・・・・・っ!? 慎太、お前、本気でそう思うのか? 彼女に美しい心があると!?」
ブラック事、飯島佐吉の漆黒の瞳が、信じられない、と語っていた。
だが、慎太の目に、どんな詐欺師が噓を吐き通そうとしても、完全犯罪など無理なのだ。
慎太は腰を下ろしていた椅子から立ち上がり、
「ブラック、お前は、分からないのか? あの子の心の輝きを!」
「天からの答えにも、エミちゃんの心は清らかだと回答が出ている!」
「久しぶりだっ! この気持ちっ! 素晴らしいっ! ビューティフル・・・・・・っ!?」
「しかしだな。彼女は暴力的な女なんだぞっ! その女にそこまでの価値を見出したというのか?」
「ふっ」
「何がおかしいっ!? 慎太っ!?」
隠し持っていたクラスのマドンナの佐藤ちゃんのアルトリコーダーを、慎太に向けて威嚇する佐吉。
以前、学級会で議題になっていた佐藤ちゃんのアルトリコーダー紛失事件で犯人が見つからなかったが、佐吉・・・・・・、キミだったか。
「お前は、彼女の長く暗い道で消えかかっている、熱き情熱と清らかな気持ちが読めないと?」
佐吉の横に立ち肩を叩いて、
「お前は、まだ継承できないな、この、ゴッドアイを」
「抜かせ・・・・・・っ!? 認めないぞっ!? 彼女は間違いなく暴力女だっ!?」
「悲しいものだな・・・・・・」
「何が言いたいっ!?」
慎太が瞑目して首を横に振り静かに漏らした声に、佐吉に失望した気持ちが入り混じっていた。
「彼女の過去に何が遭ったかなどは言わないが、お前に女の心を見る資格がないとだけは、言わせてもらおう! 彼女の過去は悲惨なモノだぞっ!」
「泣いて泣いてを繰り返して、彼女は何もかもを諦めようとしているっ!」
「彼女の瞳にも、胸の奥にも、弱く灯る温かい光りがあった!」
「彼女は、その光りを、否定しているが・・・・・・っ!?」
慎太は顔を背けて、震える拳を握り締め堪えていた嗚咽が教室に静かに漏れた。
「あんなにも・・・・・・美しい心を持っているというのにっ! お前はっ!?」
慎太の頬を伝う涙を見て、女体ソムリエ隊は声が出せなかった。
彼が涙を零すのも異例中の異例、その意味は、説明しなくても分かる。
彼の心が動いた証拠!
「「「「——っ!?」」」」
「お前は彼女の苦しみを分からないようだな? 難儀なモノだ。部下として迎えたが、お前がぼくに向けたアルトリコーダーは、幼き剣にしか見えない!」
「むやみやたらに、振るモノではないぞっ! 間接キッスを味わうために吹いて舐めるモノだっ!?」
「漢が人に暴力を振うのは、守るべき者が背中で震えて泣いているときだけだっ!」
「間違えたことに使うなっ!」
「お前がレッドの座を奪うからっ!?」
「くだらないっ!」
「クソっ!? クソっ!?」
「その手を汚すのかっ? それとも正しきことにその手を使うのかっ? ブラックっ!?」
「うあああぁ!?」
佐吉が、佐藤ちゃんのアルトリコーダーを、慎太に振り上げた。
「弱さも、人は持つモノだと思うが、佐藤のアルトリコーダーが何をしたっ!?」
「く・・・・・・っ!? クソおオオォっ!?」
「アルトリコーダーを暴力に使うのなら!」
「「「(しまくん・さきっちゃん・ブラック)!?」」」
「一太刀で終わらせてやるっ!」
「——成敗っ!」
一瞬の出来事だった。
慎太が持つアルトリコーダーが消えたかと思うと、佐吉が持っていたアルトリコーダーが、音を立てて床に転がった。
「幼き心ゆえ、許してやる。ブラックっ!?」
「二度と、佐藤のアルトリコーダーを悲しませるなっ!?」
慎太の右手に、『ぼくのきみ』と呼ぶ幼馴染の有紀ちゃんのリコーダーを握り締めて、佐吉の首筋にたてて怒り震えていた。
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失敗については説明が無くても分かりますが、大人でも難しい事があり何度も繰り返して調節し一つの力を手に入れます。
何度も繰り返し努力して、何度も失敗する。
実力は何度も繰り返す事で、一つの力になるのです。
諦めないように気持ちを切り替えても、どこかで立ち止まり諦めそうになりますが、例えで言うと、自転車に補助輪を付けて走り、補助輪を片方ずつ外してこいで、今度は親に支えてもらってこいで、手を急に離されて、こけて泣く。
何度も繰り返してタイヤが安定していくのです。
こけるのが怖くて痛いのは、子供の頃体験していますので、自転車がこけると昔、痛い思いをしたのが思い出されて反射的に足を地面につけて、胸をなでおろします。慣れないですね? こけそうになったときの恐怖は。
でも、こけないんですよね? 慣れでしょうね。自転車に補助してもらわなくてもこけないのは。
人間は慣れれば出来る事もありますが、体調によって失敗もあり痛い思いもしますから体調が悪いときは、安静にして次チャレンジして下さい。
話がそれました。
失敗についてですよね。
自転車で分かるように補助輪から補助を誰かに頼み裏切りにより補助なしで走る。
この段階で説明すればわかりますが。
何度も繰り返し失敗することで、あなたたちは鍛えられ出来なかった事を可能にしていきます。
何度でも失敗をしてください。失敗があなたたちの足場を作り、失敗であなたたちの諦めないド根性が養われます。
こけても繰り返す事が出来る気持ちこそが、あなたたちの魅力なのですからね?
そんなあなたたちが、失敗を乗り越えて自分だけのオリジナルの力と魅力を身に着けるのですよ?
誰も持っていないあなたたちのオリジナルの力と魅力は、あなたたちが失敗しても何度も繰り返し努力するから相手に伝わるの! 失敗に脅えずに切磋琢磨して諦めない事続けることであなたたちは更に誰もが憧れる素敵な人になるのだから!
なんどもこけて立ち上がり挑む心こそが、誰かの胸を打つ輝く魅力なのですから!
失敗があっても足を止めないで真っ直ぐに突き進んでください! こけても歩むあなたたちの未来が無くなるわけではありません! こけても歩む努力があなたたちの輝かしい栄光へと辿り着くのですから!
では! いい夜を!
いい明日を!
奇麗な星空に明日への願いを!
きっと未来に手にする光りはあなたの手に!
ではでは。熟睡していい朝を!
次の作品は控えめな胸の人は閲覧注意です。




