女体ソムリエ隊の本当の正体
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『待ってよ!』
慎太の腕を掴んで息を切らす有紀ちゃんは、振り返るぼくの動揺する目を見詰める。
『逃げないでっ!?』
『逃げてなんか、無いよ?』
『逃げているでしょうっ!? 有紀たちからっ!?』
『離れただけだよ? 逃げてなんか無いよ?』
『言い訳するなっ!?』
涙をこぼして声を荒げる彼女の手は震えていた。
『何隠しているのっ!?』
『言えない・・・・・・っ!』
『何か隠しているであっているのね?』
『答えて。素直に答えたらぶたない』
手を振り上げている彼女は、ぼくをぶつ気が無いのは見て取れる。
手を振り上げているが、その目はぶちたくない、と言う目をしていた。
『ぶたないの? ぼくは有紀ちゃんに、酷いことをしたよ・・・・・・?』
『慎太くんに酷いことをしたのは有紀もよ・・・・・・っ!?』
『いまだってしているのよ!? 有紀は・・・・・・っ!?』
『自分を責めないで。若しかしてだけど、真実が見えていたりする?』
『――っ!? 若しかして、そうなんだよね?』
『でも、慎太くんたちを――』
『――守りたい。でも有紀は、それでも、雄平くんを愛している。多分、慎太くんが知っていることと、有紀が疑っていることであっていると思うけど、雄平くんは、ダメな人だけど、一人で生きていけないの、あの子、だから――』
『――ごめんなさい・・・・・・っ!?』
泣き崩れた彼女の肩に手を置き、
『大丈夫だよ? ぼくは、ぼくでちゃんと生きていくから。有紀ちゃんは、有紀ちゃんと雄平くんで生きていく道がある。雄平くんとの幸せな毎日を送ってね?』
慎太は、彼女の肩を優しく叩いて立ち上がり、
『ぼくは、これから悪者として生きていく、偽りだけどね? 間違えているのは、分っているけど、こうするしか無い、・・・・・・許してね? 有紀ちゃん・・・・・・っ!?』
『――っ!?』
『ごめんなさいっ!? ごめんなさいっ!? ごめんなさいっ!?』
ぼくは涙を堪えてその場を去った。彼女の泣き叫ぶ声を背中で感じながら。
★
それから、昌一は、『オレ、転校するわ、『転校したい』って、両親に泣きついたら、さ。『逃げたいときは、一緒に逃げよう、よく頑張ったね? 偉いよっ!?』って泣かれたときは、凄く胸が痛くて、耐えられそうに、なかったけどさ、
なんとか頑張った、いまも、苦しい、けど、な・・・・・・!?』
『ぼく、みんなの、嫌われ者になるよ・・・・・・。有紀ちゃんが近づかないようにするためにもだけど・・・・・・』
『――っ!? お前、なんでっ!? そんな・・・・・・っ!?』
『仕方ないよ、こうすることでしか、有紀ちゃんたちの道が無い。守りたいんだ、あの二人を・・・・・・』
『――っ!?』
『――分った・・・・・・っ!?』
『お前がそうしたいなら、そうしろ』
それからぼくは女体ソムリエ隊を仲間と共に結成して、様々な変態行為をして女子たちから嫌われた。
『ぼくにはあの方法しかなく、彼女を傷つけないようにするのがベストだった』
『ベストな選択肢とは言えませんが、これ以上はありませんですよ――』
『嫌われるのを知っていて、それでも愛する者を守るためにしたご決断! 見事でした――』
『叶わぬ恋ではありませんっ!? レッド隊長! 負けないでくださいよっ!? いつもの笑顔を見せてくださいよっ!?』
『お前は、いつも、陰で見守るようなキザなことをするから、嫌いだっ!?』
女体ソムリエ隊のメンバーはそれぞれ意見が分かれて、この事件をきっかけに絆にひびが入った。
慎太は、有紀ちゃんたちを守るための隠蔽工作をするために、女体ソムリエ隊のレッドになった。
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