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【改稿作業中】クロ殿下と剣聖ヴェイセル  作者: 夕凪 瓊紗.com
ラズーリ領編

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【56】クロ殿下と雪合戦


――――中庭に移動した俺たち。そして雪合戦のためのコート。……雪合戦する流れになっていたこともだが……コートに俺と鴇子ちゃんしかいないんですけど!雪合戦って皆でわーってやるものでは?

少なくともクォーツ祭壇ではそうだった。リオやロー、わふたんたち、果ては魔人族獣人族アニキずが加わり賑やかな雰囲気だったのだが。

まぁ2人でもできるけど……。


「でわ、ゆくぞ!クロとやら!」

「え、はい鴇子ちゃん?」


「アイスボールショット!」

へ?空中に雪玉が複数浮かび上がり俺に向かって飛んでくる!?


「クロ―!頑張ってー!何か魔法放たないとー!」

とヴェイセル。……え?魔法?俺が知ってる魔法って……初級魔法だよ!氷なら水を凍らせるフリーズ。水なら水を生み出すウォーター。木なら植物をうねうね生やすプラント。


――――それであれをどうやって?


木を出すか!?でも雪の下だと大変だし、近くの木も遠すぎる!


そうだ、呪文だけなら……!でもローのは覚えられないし……あ、一つだけある!



「アイスブリザ――――ッド!」

あの雪玉をふせぐくらいならできるかも!


「あ、殿下それダメ」

一瞬アレクアニキの声がしたような気がした。


「きゃああぁぁぁぁぁぁっっ!!!」


へ……?


鴇子ちゃんの悲鳴と共にものすごい氷のつぶてと風が襲い掛かる。え、俺までええぇぇぇぇぇっっ!?その瞬間誰かに体を包まれるようにして抱き込まれた。


……。氷のつぶても冷たい風も襲ってこない。ゆっくりと目を開く。


「……ヴェイセル?」

「大丈夫?クロ」


「う……うん。えっと、今どうなって……」

「クロのレベル512のMPであの極大魔法は危険だからね」

ん……?極大魔法?


「全く、ダメじゃねぇか。肝冷やしたぜ。クロ殿下!」

アレクアニキもやってくる。


「でもアレクアニキも……普通に使ってた……?」

こんな大規模で極大っぽい名前ではなかった気がするのだが。


「俺のは制御してっから。クロ殿下はまず魔力の制御を学ばなきゃな」

何ですと!?制御してたの?そして極大魔法って制御できるんだ。

……制御、必要だったんだ。


「ご、ごめんなさい」

「ブリザードは俺が制御したからみんな無事……そんなんで倒れるレベルじゃねぇから大丈夫。クロ殿下もヴェイセルが守ってくれたし」

そ、そうか……よかった。あれ?……てことは。

「レベル5の鴇子ちゃんは!?」

「こっちも平気だよ」

鴇子ちゃんの方を見るとそこには鴇子ちゃんを守るように抱っこしている炎の精霊がいた。


「炎属性と氷属性は互いに対になるから互いに効果を打ち消すこともできるんだ」

よ、よかったぁっ。


「えっと鴇子ちゃん……大丈夫?その俺、ごめん……」

「……かっこいい」

へ……?


「あの、お名前は!?かのじょいますか!?」

おいおい、鴇子ちゃん。ヴェイセルとおんなじ顔した炎の精霊にアタックし始めたあぁぁぁぁぁーっ!?


「んー、俺にはフブキアニキがいるからごめんな。お嬢ちゃん」

「そんなっ!出会った瞬間に……破局!!!」

あの、ほむらさん。それ、フブキアニキが彼女みたいな意味になりません?

いや対の精霊だから、バディとかコンビとかいう意味で言ってんだよね?


「鴇子ちゃん?」

俺も鴇子ちゃんを慰めようと歩みだす……あれ?


「ヴェイセル?」

ヴェイセルががっちりと俺の身体を抱いている。


「あ、ごめん……」

また顔をそむける。本当にどうしたのだろう?でも相変わらず守ってはくれる。

ヴェイセルが腕を放してくれたのでとたとたと鴇子ちゃんに近付く。

「げ、元気だして」

「そうよ。女は恋をして強くなるの」

あ、イェディカお姉さん!こういうのはやっぱり女性同士の方が……。


「すてきな……お姉さま!あの、かのじょいますか!?」

「あら、彼女なら……いないけど」

彼氏ならいるんだろうか。


「姫さまは惚れやすいのです」

イグリさんがぼそっと俺に告げてきた。


「……」

惚れやすいにもほどがないか!?


――――その証拠に……。

「鴇子ちゃんっていうのね。かわいい名前ね」

「そ、そうかなぁ~えへへ」

めっちゃデレとる。


「先ほどはクロ殿下に惚れていたようですが」

と、イグリさん。俺も惚れられてたの!?今はイェディカお姉さんに夢中だけど!


「かつて魔人王殿にも惚れ、ディオさまが激怒したのは三日前のことでした」


「え?三日前?」

割とそんなに経ってない!しかもディオさん激怒したの!?あの優しいディオさんが!?


「何のことでしたっけ。お兄様?」

「……さぁ?」

というかディオさん。ヴィーノさんのことお兄様って呼んでるんだ。ディオさんのその笑顔が恐い。この話題にこれ以上触れてはならない。……俺の直感がそう告げている。


――――そしてお姉さんたちにたっぷりよしよししてらった鴇子ちゃん。

「世話になったのだ……お姉さま、また会いに来るのだ」

「はぁーい、また来てね。鴇子ちゃん」

かわいらしく手を振って鴇子ちゃんと執事さんは魔人王城を後にしていった。


「あの子、将来はお姉さんみたいなマッドヒーラーになりたい……なんて言うんですよ?嬉しいですね、クロ殿下」

イェ……イェディカお姉さん!?お姉さんがマッドヒーラーなのって有名なのか!?一般に知られているのか!?魔王の娘が一般人なのかは知らんけど!マッドヒーラーになる前に一刻も早く心変わりしてほしいと願う俺なのであった。



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