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【改稿作業中】クロ殿下と剣聖ヴェイセル  作者: 夕凪 瓊紗.com
クォーツ祭壇編

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【27】クロ殿下と初冒険


――――ダンジョン。それはゲーマーの夢!!な、なんだけど。


「ヴェイセル、これは本当にダンジョン?」

「そうだよ」

洞窟みたいなのじゃないのか。何となくゲームに出て来るギルド会館のような作りの建物があった。


「あっちは受付だね。ちょっと行ってくる」

中に入ると受付カウンターが並んでいたのでヴェイセルが駆けていく。


「あ、そういえば。俺9歳だけど、入っていいの?」

年齢制限は?


「んー、ダンジョン内の素材回収に子どもが同行することもあるしな。でも危険を伴う場合、許可されるのは稀。だけど今回のダンジョンは難易度選べるしSS 級とまじん……あぁ、俺も一応ギルドカード持ってるし」

持ってるんだ!ギルドカード!あれ、今ロー、何か言いかけなかった?


「ねぇ、ギルドカード、俺も欲しい!」

何かかっこいいもん!ゲームだとアイコンだけだったから実物めっちゃ欲しい。


「登録は12歳から。稀にそれ以下でも許可されるけどそういうのは何十年に一度だよ。でも最近一人出たんだったか。最年少記録」

「最年少?何歳くらいなの?」

「8歳だって。今はクロ殿下と同じ9歳だったはずだ」

は、はははは8歳!?俺が後宮でヴェイセルに助けられたり暗部総動員に囲まれたり、わふたんぬいぐるみとふわもふしていた時代に!?


「クロ殿下は12歳になってからな」

ローに頭をぽんぽんされる。


――――まぁ、俺はチートとかないもんなぁ……?


「それにしても精霊士もギルドに登録していたとは」

言うなれば、正教会の騎士が冒険者登録しているような感覚かと。


「素材採集や、道中の護衛、街の警備なんかの助っ人に駆り出されるときがあるからな。一般の人も精霊士に依頼しやすいし、俺らもそれらの依頼に係る業務の負担を軽減できる」

業務委託とか提携的な?


「逆に人数が足りないときは助っ人を派遣してもらえる」

おお、そんなメリットまで。


「それから光の精霊士の姉さんたちの一部は、商業ギルドに登録してる。ポーションの卸売りとか、売買を担当してるからな」

教会の治療的業務だけじゃなかった。


さらにその時聞き覚えのある声が聞こえたと思えば。

「あれ、クロ?」

そこにいたのは見知った赤髪の少女……。


「アリス!」

俺はアリスの名を呼んで駆け寄ったのだが。


「……コレか?」

と、ローが小指を立ててにぃっと笑む。


「違うわっ!」

ついついローに突っ込んでしまった。


「えっと、そちらは?」

ついノリツッコミへの使命感からアリスをきょとんとさせてしまった……。


「ローだよ。俺はクォーツ祭壇で精霊士見習いをしていて、ローはその先輩」

「初めまして。アリスです。ヒーリング魔法を学んでいます。よろしくお願いします」


「こちらこそ、よろしく」

「ところで、コレってなぁに?」


「アリス、そこはいいから」

「いいじゃねぇか。隅に置けねぇなっ!」

いや、ほんとに違うし。俺まだ9歳だから、そういうの早いし。友達……だよな?


「あの……アリスは、どうしてここに?」

取り敢えずまずはそこだろう。


「私はポーションの納品に。ダンジョン経営支部から追加発注を頼まれちゃって。クロはダンジョンに潜りに来たの?」


「うん。ちょっと精霊石を取りに……」

「へぇ、すごいね。私もダンジョンには潜ってみたいけど。まだお兄ちゃんに早いって」

まぁ、普通そうだわな。そういえばお兄さんといえば。


「あ、あの……アリスは剣聖ヴェイセルって知ってる?」

ヒュイさんと言う共通の兄弟がいるのだ。やっぱり兄妹?


「えっ」

アリスが微妙な顔をしている。何故だろう。


「この世界にも剣聖ヴェイセルが……?」

この世界にも?そういえば前にも……。


「あ、いや会ったことは……ないかな?」

じゃぁ兄妹の可能性は低い?前にヴェイセルは弟妹が増えてるかもとか言ってたので、やはり単純に知らないだけかもしれないが。少なくともヒュイさんは共通の兄弟だよな?エル兄さんのように異母と異父で兄弟が分かれている可能性もある。例えばエル兄さんは俺とヴェイセルの共通の兄だが俺とヴェイセルは兄弟ではないのだ。そんなややこしいことになっているのは十中八九クォーツ公爵が自由人だからってことなのだが。


「そ、そっか。変なこと聞いてごめん」

「いいよいいよ。そうだ、せっかくダンジョンに来たんだからこれ受け取って」

アリスがポーションを出してくる。


「え、いいの?いつも受け取ってばかりで……」


「気にしないで。それ、売れ残っちゃって……何かダンジョン内で役に立つことがあれば使って」


「うん。因みにどんな効果があるの?」

「床に投げつけるとモンスターをおびき寄せます!」

……まじか。それ、すっごい危険じゃない?


「まじで?レアじゃん」

ロー、レアであればいいというものじゃない。

ダンジョンのモンスターハウス想像しちゃったよ。


「それじゃ!がんばってね!」

「う、うん。じゃぁ、また」

アリスが手を振って、ギルドの入口へと駆けて行くので俺も手を振り返していると。


「かわいい娘じゃねーか」

まったくローったら。


「だからそんなんじゃ……。ロー、あのさ」

「ん?」


「アリスって、ヴェイセルの兄妹だと思う?何かお互い知らなさそうな気がするんだけど」


「父親の名前を聞いてみたらどうだ?」

確かに異母兄妹ならそれは名案かもだけど。


「なんかそこら辺きわどい問題だったらどうする!?何年も父親がほったらかしで父娘間の確執があったり『そんな男、父親じゃない!』とかアリスが思ってたりしたら!?」

「司祭様にチクればいい。クォーツ語録」

キラッ!

そっか。そうだよね。ヴェイセルの弱点も司祭様だもんな。おんなじ属性のクォーツ公爵の弱点ももしかした……ってクォーツ公爵弱点語録になってるよ。いいのか領主なのに。というか公爵なのに。公爵ってものすごく偉いはずのに。


こういう時は第3王配でシュテルン公爵のエリックとおさんを想像することにしている。うん、ザ・公爵っぽい。仕事ができてしっかりしてるからってだけだけど。


「お待たせー、許可でたよー」

ヴェイセルが戻ってきたのだがローが「クロ殿下ったら隅に置けない」とか言い出すのでじゃれていたのだが。


「お兄さんは、そんなのまだ認めません!!」

いや、だから友達だってば。



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