新生活
ーーーーーーーーそう…
俺はどこにでもいる真面目な男子高校生なんだ……
そんな俺がなんで………
「あぁ、、ついに目覚めてしまったのだな…ブラックストーン……
僕があれほどまで忠告していたのに…
ーーーぐあっっ
封印していたシュヴァルツィネガーが暴れるっっっ
ブラックストーン!
早く封印をっ!封印をしてくれぇえええ!!!」
………なんでこんな重病中二病女子と知らない世界に来ちゃってんだよぉーーー
⊰᯽⊱┈──╌❊╌──┈⊰᯽⊱
《4月》
今日から俺もついに高校生だ
高校生といえば
まさに人生の分岐点に値する3年間だよな
彼女も欲しいが
やはり今は真面目に学校生活を送って
良い大学に行くための勉強を優先しようっ
大学に行ってから楽しむことにしよう
やはり俺は賢く生きなければな!
﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏
1-6
ここが俺のクラスか
とりあえず馬鹿っぽい奴らとは関わらないよーにしなければな!
−−−−−−−−−−−−−−−−ガヤガヤ
ん?
なんか教室の端からみんな離れてないか??
一体なにがあったんだ?
とりあえず黒板見て、席を確認しなくちゃな
えっと
石黒ー、石黒ーっと
なんだ?
出席番号順じゃないのか
端じゃねー…………か??
俺はその時。理解した
なぜ生徒みんなが教室の端から離れていたのか……
水色の髪
左目に眼帯
着崩しすぎのよくわからない制服
右腕の包帯
左足の包帯
肩に乗ってるのは……
猫のぬいぐるみか?
なんなんだあの女は!!
あれは…
関わってはいけない
絶対に関わってはいけない
関わっては……
いや、待てよ
そこ俺の席じゃね??
え?
なんで俺の机の上に座ってやがるんだ?
………仕方ない
俺は俺の席へ向かうことにした
「おい、そこ俺の席…」
「ふふっ、、
僕の顔になんかついているのかい?
くすぐったいじゃないか、サーベラス」
──いやいやいやいや
それ、ぬいぐるみだろ!?
やべーっ、やべーよ会話しちゃってるよーっっ
「ん?
なんだい?サーベラス
あ、彼が僕に話がありそうなのかい?
…なんだい?
___ッッ!!?
き、君は
アウングローアの一戦で共に対峙したドラゴンナイトのブラックストーンなのか!!?」
「いや、人違いだ」
──なんだこいつ、まじでやべーよ
とりあえず席に座りてー
「あ、すまない
もしかしてここは、ブラックストーン
君のテリトリーだったのか?」
…。
うん。
よくわからないけど、どけていただこう
「あ、、あぁ
俺の席なんだ
どけてくれな…」
「ぐあぁぁあっっっ」
えっ!?
どしたのこのこ!?
急に痛がりだしたんだけどーっ
「や、やめろッッ
ブラックストーン!!!!
ぼ、僕が悪かったッッ
い、今どける
ッッ!!!!!
ぐあぁぁあっっっ」
…えっ!?
俺なんもしてないけど!?
うわぁ
心なしかクラスメート全員から軽蔑の視線を感じる
「よくわからないけど、そこ俺の席だからよけてくれないかー?」
バタンッ────
______は?
倒れたよ、この女
…ま、いーか
床に転がっているが関係ない
俺の席は無事明け渡されたわけだ
よし、座ろう
ガタ
………いやいやいやいや
起きないよ?
この子起きないよ?
誰か保健室つれてったげてー
「──ブ、ブラック……ストーン…………」
あ、喋った
「やはりアウングローアでのことを怒っているのか……?」
うん
よくわからないから無視しておこう
___ガラッ
「おー、みんなー、なんで端にかたまってるんだー
席につけー」
担任か
ナイスタイミングだ!
「なにしてるんだ?
早く席につけー
おーい。天野川ことりー
席につけー」
「ッッく……
その名は仮の名…
僕はトワイライト.リノアという名
「いーから早く席につけー
廊下にたたせるぞー」
……言いなりの山羊めっ
今回は聞いてやろう
ブラックストーンにまた巡り会うことができたからな!」
…黙って席に付けよ
「俺はお前らの担任の八木だー
よろしくなー
これから入学式だー
体育館に向かうぞー
出席番号順に並べー」
…八木先生だから
山羊か……
──────入学式
長いんだよな
本当に無駄な時間だ
俺は早く帰って予習しなければいけないのに
あとは新入生代表挨拶だけか
〖新入生代表、天野川ことりさん〗
…え?
大丈夫なのか?
あいつ重病中二病女子だよな?
確か新入生代表って模試トップ合格だよな?!
〖天野川ことりさん、よろしくお願いいたします〗
……え?
無視してるのか?
……あ、八木先生きた
ん?
なんか耳元で話してるな
あ、天野川の顔色が悪くなってきた
あ
ステージにあがった
「柔らかく暖かな風に舞う桜とともに、僕たちは今日、この風茉第一高校の門をくぐりました。咲き誇る桜の花々は、まるで僕たちの入学を歓迎しているかのようです。
先日僕たちは中学校を卒業しました。そして今日からは高校生です。新しい制服に袖を通し、今までとはまったく違った日々が待っています。不安もありますがどんな毎日が待っているのだろうと期待もあります。
高校生では自分のことを自分で決めることができる人になりたいです。僕はこれまで誰かに言われたことしかやってきませんでした。しかし今日からは違います。自分の行動に責任が持てるような人になりたいです。
これからこの風茉第一高校で共に学ぶこの仲間たちと共に、一歩一歩確実に立派な大人になれるよう精進していきたいと思います。
先生、並びに来賓の方々、僕たちのことを温かくそして時に厳しくご指導していただきますようお願いします。
令和2年4月3日 新入生代表 トワイライト.リノア」
──パチパチパチパチ
うわぁ、めちゃくちゃ良い挨拶だったのに最後にやらかしたー
しかし八木先生、何を言ったんだ?
後で聞いて
もしもの時は俺も使わせてもらおう
_________そんなこんなで入学式を無事(?)終わらせた俺は
天野川に絡まれるのを華麗にかわしつつ帰路につき、予習に励んだ
なぜか天野川に気に入られた俺は毎日毎日絡まれている
「やぁ、おはようブラックストーン
今日も鮮麗された素晴らしいオーラだね」
「俺の生命力のことか?」
なんとなく女子だから無視はしずらく、返答してしまうが、決して仲良くしたいわけではない
顔だけ見たら、少し…
いや。かなり整ってないか?!
…あ、いや、、
だがしかし、仲良くは、しないぞ
「なぁ……
ブラックストーン…
最近アマテラス様から予知夢を授かってるんだけど
君は何もないのかい?」
誰だよアマテラス
女神か?あ??
「その予知夢が
あの忌々しいヴェーレの使徒である山羊が、僕達を異界に追放するっていうんだ」
…八木先生のことか?
なんかやらかしたのか?
あ、そうだ
入学式の時に天野川に何を言ったのか
今日の放課後
八木先生に聞きに行こう
______放課後
職員室行ったら八木先生は理科準備室だって言われた
──コンコン
「失礼します」
理科準備室って
不気味なんだよなぁー
真っ暗じゃねーか
「先生ー?
ちょっと聞きたいことが…」
「待てっ!ブラックストーン!!」
は?
なんでお前ついてきてんの?
「あのな、何回も言ってるけど俺の名前は石黒慧也だ!
誰だよブラックストーンって」
〚──おーう、どうしたぁー?〛
___え?
八木…先生??
俺の目の前にいるのは
八木先生なのか?
山羊先生なのか?
見た目が半分山羊になってるし、声が地響きみたいに、、
頭に響く…
「やはりアマテラス様の言う通り
ヴェーレの犬め!
僕達を追放するっていうのか!?」
……は?
中二病じゃないの?
天野川ちゃん?
〚くくくっ…
だーからぁ、俺言ったよね?入学式の時に
「ちゃんとしないと、大事なお仲間が消えちゃうよ」
ってさ〛
…え?
仲間?
俺?
えー、やだー
…じゃなくて
「せ、先生?
コスプレですか?
やりすぎじゃないですかー?」
「ブラックストーン…
やはり君は記憶がないのか?」
「は?
意味分かんねーよ。
俺は石黒慧也で、普通の真面目な男子高校生で…」
〚…ごめんなー
ヴェーレ様の命令だからー
ぐっばい〛
「ブラックストーンっ!!!!!」
パチン──────
_______________
_______________
_________その音と共に
意識が消えた