その2
「何というか…いかにも?みたいな感じだけど、ジョブのとことか何もない空欄だし、身を守る系のスキルもないし?え?オワタ」
異世界転移しました。攻撃手段?ありません。ここは?森の中。…どうしろと?!
「え、えー?な、何か何かないの⁈」
じっと見つめたり、ジョブやスキルのとこを押してみるが何も起きない。「ジョブ!」と言っても何もない空欄のままである。トントントントンと何回もしても何も変わらない。というか、普通に触れるのねこれ。
「あ、あー、本当にえ?どうしろと?夢であってほしい、てか夢と言って下さいお願いします」
何も変わらず、唸りながら考えても何も浮かばない。本当にこれでどうしろというのだ。夢じゃなくてこれが現実?ふざけんな。
「他に持ち物もハンカチぐらいしかないし、えー?いや、夢の可能性がまだ微々でもあ…………ん?」
ふと、ステータスの一番下の隅に▽のマークがある事に気がつき、押してみる。
ぶんっ
「うわっ、え、これ当たり?ん?」
△
【メッセージボックス】未読一件
Q.開きますか? [YES or NO]
「勿論、YES!!」
ぴこんっ
「あ、そこは音が違うんだ…へー……ん?」
件名 スタートダッシュキャンペーン!!
「………は?」
【メッセージボックス】
件名 スタートダッシュキャンペーン!!
回りくどい挨拶等は省かせて頂きます。
貴方と同じ世界の者が召喚された余波により貴方を含む数名が巻き込まれて、この世界に転移しております。
元の世界に戻すのは我々にも不可能。その為、貴方の元の世界の物を参考に補償をつけました。
ジョブについては、今から出る画面にて設定をして下さい。
設定後補償についての画面に移ります。
良い人生を
世界並行管理局 召喚科
「なにこれ」