第六話
(;´Д`A「PVが増えない呪いに掛かってる?」
「俺が、暗黒騎士に…」
シャーロットさんは頷き肯定の意を示す。
「えっと、それって決定事項なんですか?」
「ああ、勿論」
暗黒騎士なんて数分前まで存在さえも知らなかった。
だけど俺はその団に入団する。
「これから宜しく、カイ君」
なんだか不思議な気分だ。だけど、
「こちらこそ、宜しくお願いします。団長」
俺って以外とそういうのが好きみたいだ。
∞
「ここが我々の団家さ」
動けるようになった俺は早速シャーロットさんに連れられ、明日から生活する団家に来ていた。
団家とは国から団として活動することが認められた団に与えられる家。
白銀の聖騎士の団家はとても大きいと風の噂で耳にしたことがある。
だが目の前の団家はどうだろう、
一家としてなら大きいと見えるが、そこには鎧を着た複数人の人間が住まうのだ。そう考えると小さく見える。
それに外装が所々剥げていて、お世辞にも綺麗とは言えない。
だが、問題は外装じゃない。
団長がこんなにしっかりとしている(様に見える)人だし、きっと団員の人たちは清潔な人たちなのだろう。
俺は希望を掲げ団家の門を潜った。
「……」
俺は思わず閉口した。
「なんだ、これ……ーーー
ーーー汚すぎだろ……」
俺の口から出た言葉はあっけからんものだった。
物が散乱している。
足の踏み場がない。
ゴミはきちんと捨てられている様で、カビは生えていなかった。
とは言ってもそれだけだ。
「こんなのって…あんまりだ……」
こんなの、俺の思い描いていた騎士生活じゃない!
声を大にして叫びたいが、ここは住宅街。大声で叫ぶのは近所迷惑だ。
「どうだ?」
わくわく顔で聞いてくるシャーロットさんの肩を両手で掴み、
「掃除しましょう」
俺は笑顔でそう言った。
∞
「これはどこに置いたら良い?」
「えーと、それは……」
シャーロットさんは喜々として掃除をしている。
もしかしたら感情を隠しているだけかもしれないけれど…
何分、掃除は嫌いではない様だったので手伝ってもらっている。
嫌いじゃないなら普段からしてくれよ…と思ったが口には出さなかった。
黙々と掃除を進め、太陽が傾き始め鐘の音が街に鳴り響く時。
やっとの思いで掃除が終了した。
衣服やら手入れ用の機材やらで足場がなかった団家は、小綺麗に一掃した。
「凄いな…君を入団させて正解だったよ」
いやいやシャーロットさん、掃除位は自分でどうにかしましょうよ…
てか、今の言い方だと俺の存在意義が掃除になるのですが!?
ああそうだ、と俺は前置きし口を開く。
「他の団員の方々はどうなされているのでしょう?」
「他は全員宿に泊まっているよ」
それって…
「皆「こんな所に居たくない」って…」
「原因団長じゃないですか…」
呆れて怒鳴ろうとする活気すらなくなった。
「でも皆「綺麗になったらな…」って言っていたから戻って来るよ。……多分」
多分て…
「ま、まあこの話は終わりだ!ささこの部屋を君の部屋にしようじゃないか!」
強引に話を切り替えた団長。こんなので大丈夫なのか…?
ていうか
「部屋?個人部屋があるんですか?」
「ああ、あるよ。当然だろう?」
俺、初めてここに来て良かったと思ったわ。
間違えてサブタイトルを第五話にしていました。第六話の間違いです。