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18.全ては演じる舞台の上のマリオネット(3)

 「……もし、もし、私が、今、関わっている、ひとびとが、私の生涯の限られた枠の中のひとり、ひとり、だった、として……ぁ、」

 由宇は、ちいさく声をあげると、目を見開きました。そうして、俯くと、瞳をゆらします。まつ毛がちいさく由宇の頬に影をつくりました。月の光がやさしく青くてらします。

 「……私は、今、であっている貴重な、私の限られた枠のひとびと、を、かかわっている、のに、要らない扱いを、しています……。本当に要らないのなら、私、かかわらなくても、よいはずなのに……。必要だから、かかわっている、ひとびと、を、私は、要らないと、そんな、扱いをしているの、ですね……」

 それは、確かに、わがままだと、由宇は、唇を噛みました。よくばりで贅沢な……そんな人間だったのではないかって、由宇は、逡巡しています。

 神様「……様々な生き方があってもよいよ、ただな、わがまま、は、よくないのう」

 ハハハハと、温かな空気がゆれました。ふるりと風が吹いたと思うと、ふっと気配が消えていきます。

 由宇は、ぼんやりと、今までの自分の世界への見方を考え始めていました。

 窓から、爽やかな風が入り込んだような気がしました。

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