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第006話 クラスを決めます

よろしくお願いします。

《種族が『ハイエルフ』に決定しました》


「じゃあ次はクラスね。ここで2つ目の特典よ! なんと好きなクラスを選ぶことができるのよ! これはスゴいわね! やったわね! 私やっぱりエライ!」


 あれ?

 こういうの既視感デジャブって言うんでしたっけ。


「クラスって何ですか?」


「ぶっちゃけて言うと、他のゲームの『ジョブ』とかそういうのかしら。たぶん職業ではないからクラスって名前にしたのね。クラスは『剣士』とか『魔法使い』とか『商人』とかあるんだけど、クラスが『剣士』でも魔法は使えるし、商売しても良いわけ。ただ、クラスが『剣士』だと剣を扱うスキルを習得・成長させやすかったり、能力値も戦闘に向いた補正が入るのよ」


 方向性、みたないものでしょうか。


「通常は、キャラクター作成で『見習い戦士』『見習い魔法使い』『見習い商人』『見習い職人』『村人』の中から選ぶの。『村人』は中立的ニュートラルな感じね。で、クラスに合った行動をしていると『見習い戦士』が上位の『駆け出し戦士』に成ったりするの。あとは、特殊なイベントで『見習い剣士』に成ったりとか、『見習い吟遊詩人』や『見習い料理人』みたいに、特定のギルドに所属するときに成れるクラスもあるわ」


「わたしは牧場とかやってみたいんです」


 牧場経営に向いたクラスないでしょうか。


「なら、私のおススメのクラスは『姫』ね!」


 ひめ?


「『姫』は、戦闘系のスキルが習得・成長しにくい代わりに、能力値の【精神力】【魔力】【幸運】にプラス補正が入るみたい。生産職をするならそんなに困らないでしょ? あと、クラスで見た目は変わらないんだけど、『騎士』とか仕える・・・系のクラスだと『姫』に高貴なオーラを感じるそうよ。でも、それよりなにより、ゲーム的な意味はないんだけど『ハイエルフのお姫さま』って響きが素敵じゃない?」


 確かに素敵です。

 自分が、というのはちょっとアレですが。


「クラスって他の人から見えるんですか?」


 見られたらちょっと恥ずかしいです。


「【人物鑑定】とか持ってたら見えるわね」


「もしかして種族も見えます?」


「見えるわね……。【隠蔽】とか【偽装】とかあれば隠すことはできるんだけど」


 それは困りますね。

 お姉さんがおススメするということは『姫』もレアなんでしょう。職業もクラスもレアだなんて、変に浮いてしまうんじゃないでしょうか。


「あんまり目立ちたくないので、クラスは普通ので良いです。あと、やっぱり種族もエルフに戻してもらえませんか?」


「ええ?! それは困るわ。もう決定しちゃった項目は変更できないの。ここで止めたらこのイベント自体なくなっちゃうし……」


 悲しそうな顔になるお姉さん。

 ちょっと心が痛いです。


「種族とかクラスがバレなかったら良いのよね? わかったわ、こうしましょう。運営のキャラクター用のアイテムがあるの。それをあげるから。それ着けてたら【人物鑑定】とかを防ぐことができるから! ね。ね。もう貴方のクラスは『姫』しか考えられないわ。『姫』にしちゃいましょう。ね、ひーめ! ひーめ! ひーめ!」


 ◇


《クラスが『姫』に決定しました》


 結局、クラスは『姫』にしました。


 だんだんお姉さんのノリが面倒になってきたとかじゃないですよ。ホントですよ。明日は学校もありますし、他の人に見られないならもう『姫』でも何でも良いかな、なんて思ったわけでもないですよ。ホントですよ。

お読みいただきありがとうございました。


ブックマークしてくださった方、評価を入れてくださった方、ありがとうございます。とても励みになります。少しでも読みやすくなるように改稿も重ねていこうと思います(内容が変わるときはお知らせします)。これからも頑張りますので、よろしくお願いします。


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