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第004話 100万人目だそうです

よろしくお願いします。

「おめでとう! 貴方が100万人目よ!!」


 なぜか同じことをもう一度言われました。


「大切なことなので二回言ったわ!」


 腕を組んで、とても良い笑顔です。

 これが『ドヤ顔』というやつですか。


「……ちょっと聞いてる? 貴方が100万人目のプレイヤーだって言ってるのよ?」


 この女神風のお姉さん、キツめの顔の美人さんなんですが、おそらく20台後半ですし『背中に羽、頭に輪っか』は、ちょっと罰ゲーム感が出てる気がします。


「わからない? ほら、現実映画館シネマセンターとか現実遊園地アトラクションパークとかで『○○万人目のお客様です』とかやってるの見たことない? あれと一緒よ。このゲームのユニークユーザ数が、貴方で100万人目なの。これは、その記念イベントなのよ」


 記念イベント?

 何かもらえるんでしょうか。


「ねぇ、無視しないで欲しいんだけど……」


 そういえば、お父さんがプレミア特典で何か貰えるって言ってましたっけ。


「プレミア特典とは別に、何か貰えるんですか?」


「プレミア特典? ああ、関係者に配られる同梱版ついてるアレ・・ね。あなた関係者なの? もちろんアレとは別よ。アイテムボックスの中に『スーパーレアギフトボックス』ってのが入ってるから後で確認してみて。……っていうか、黙ったまま動かないから事故か何かかと思ったわ」


 ごめんなさい。

 ちょっとついていけてませんでした。


 それにしてもこの女神風のお姉さん、ゲームのキャラっぽくないですね。


「お姉さんはゲームのキャラじゃないんですか?」


 今のコレ・・、わたしの夢じゃないですよね?


「ゲームのキャラ? ああ、AIとかNPCのことね。違うわよ、私は『バビロン・エレクトリック社』の『ジェネシス・プロジェクト』の運営スタッフよ」


 運営さん!

 とりあえず、夢じゃなかったようです。


「でも、お姉さん・・・・か。良いわね、お姉さん・・・・。実に良い響きだわ。5歳の甥なんて私のことをオバチャン・・・・・って呼ぶのよ! そりゃ確かにそうなんだけど! 20台の乙女を捕まえてオバチャン・・・・・は無いわよね、ねえ?」


「そ、そうですね」


 とりあえず頷いておきます。

 大人の女性には譲れないモノがあるんですよね。いつも優しくてニコニコしているお母さんでも、般若になるときがありますし。


「わかってくれるのね。やっぱり女の子は良いわね……。そろそろユニークユーザ数が100万人になるから、ちょっと前からこの共通サーバで待機してたんだけど、数分前に初ログインしてきたのがムッサい男でね、あんなのが私が企画した『ユーザ数100万人突破記念イベント』の当選者にならなくてホント良かったわ」


 数分前ですか。わたしが給電ケーブルのロックでモタモタしる間に順番が入れ替わってしまったのかもしれないですね。


「でも、100万人ってすごい数ですね」


「あくまで全サーバの合計だから。サーバは50以上もあるし、ゲームの中でそんなに大勢のプレイヤーに会うってわけじゃないのよ」


 そういえば、ナツが『東日本サーバ』がどうとか言ってましたね。


 ◇


 ところで、わたしのキャラクター作成はどうなったんでしょう? 明日は月曜日で学校がありますし、そろそろ時間的に気になるところです。


「私が進めていくわ」


 お姉さんによると、通常はまず『キャラクター作成』と『チュートリアル』があって、それが終わると最初の街の広場に出るそうですが、この『ユーザ数100万人突破記念イベント』の特典が、キャラクターの作成に絡んでいるので、お姉さんがシステムの代わりに特典を紹介しながら進めてくれるそうです。

お読みいただきありがとうございました。


『バビロン・エレクトリック社』

VRMMO『ジェネシス・プロジェクト(通称:ジェプロ)』を開発・運営する日本の企業。

ゲームだけでなく、医療や教育といった方面でもVR技術を活かしたモノ創りを行っている。また、人工知能の分野でも『人工知能による無人火星基地製作』などの国際的なプロジェクトを先導するなど、最先端の科学技術で他を牽引する存在となっている、


どこに入れたら良いかわからなかったので、あとがきに書いてみました。こういう設定なんかを掲示板回とかでサラっと書いてみたいんですが、まったく書ける気がしません。

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