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運は剣より強し! ハルの気ままな生産生活  作者: おでんのたまご
第2章 ジェプロの世界にようこそ
18/25

第017話 商業ギルドに行きます

よろしくお願いします。

 忘れない内に『スーパーレアギフトボックス』の中身も確認しておきましょう。


 お金?

 とりあえず、スルーです。


 アイテムボックスの『スーパーレアギフトボックス』の文字を、ちょんと押します。


『右手を上げた青年の像』

売買不可 放置不可

若き日の??の像。超レア。


 なんでしょう、これ?


 説明文に『超レア』って書いてあるのでレアなんでしょうけど、なんだか思ってたのと違います。ハズレ感がすごいです。


 今回は、『鳩の手紙』のようにアイテムボックスからが出てくるのではなくて、表示だけ変わりました。


 押したら像が出てくるんでしょうか?

 でも、巨大な像が出てたら困りますね。


 とりあえず、しまっておくしかなさそうです。財布に続いて、扱いに困るアイテムが増えてしまいました。


 ◇


 では、土地を売っている場所を探しに行きましょう!


 と言っても、誰かに聞くだけですが。

 いつものように良さそうな人を探します。


 広場には現在10人くらいの人がいます。買い物カゴを持って喋っているおばちゃん達や、大工さんっぽい男の人、子供はいませんね。皆さん、顔立ちが日本人っぽくないので、ゲームの中こっちの住人かもしれません。


 逆に、プレイヤーっぽい人は見当たりません。この街はプレイヤーには人気が無いんでしょうか。


 あ!

 良さそうな人がいました。


 警備員さんっぽい鎧を着た20代後半くらいの男の人です。頭の上に犬っぽい耳がありますが、人間の耳もあります。やっぱりコスプレみたいに見えます。


「ん? なんだ? お嬢ちゃん、迷子か?」


 迷子! 本日2回目です!


 でも、まあ、道を聞いてばかりで迷子みたいなものかもしれません。


「土地を買いたいんですが、どこで売ってますか?」


「ん? いきなりだな。土地か? 土地を買うなら商業ギルドだが、お嬢ちゃんは『旅人さん』だろ? どこに住んでるんだ?」


 たしか『旅人さん』はプレイヤーのことですよね。


「来たばかりでして、まだどこにも」


 よく考えたら住所不定なんですね。


「そうか……」


 ちょっと思案顔になります。

 頭の上の耳も、ペタンとなってます。


 警備員さんぽいですし、住所不定の人は嫌なんでしょうか?


「えっと、商業ギルドはどこにあるんでしょう?」


「商業ギルドは、ほら、そこの建物だ」


 男の人が指さしたのは、すぐ近くの大きな建物です。


「大きな建物ですね……」


「まあ、商業ギルドの支部だからな。大は小を兼ねるっていうし、大きい方がいいだろう」


 商業ギルドって儲かってるんですね。


 とりあえず、土地を売ってる場所がわかりました。さっそく行ってみましょう。


「ありがとうございました」


 男の人にお礼を言います。


「おう。オレはこの街の警備兵のポリス。この時間帯はたいていここにいるから、何かあったら何でも聞きに来な。あと、早く住むところを決めろよ」


 右手を上げてカッコ良く挨拶してくれました。すごい良い人ですね。でも、やっぱり住んでるところが大事みたいです。


 ◇


 商業ギルドに着ました。


 さっきポリスさんと話していた場所から50mも移動してません。

 目と鼻の先というやつでした。


 商業ギルドは広場に面している中で一番大きな建物でした。開けっ放しの入り口も、大人が並んで入れるくらいの大きさがあります。


 中はまるで郵便局ポストオフィスみたいで、窓口が3つ並んでいて、窓口以外にも大きな荷物を載せるようなウンターがあります。

 カウンターの中も外もそんなに人はいません。わたしを含めて10人くらいでした。


 手前2つの窓口は、喋っている人がいたので一番奥の窓口に向かいます。


「こんにちは」


「あら、可愛い『旅人さん』ね。こんにちは、今日は何の御用ですか?」


 挨拶すると、窓口のお姉さんが答えてくれました。

 20歳ちょっと前くらいでしょうか。ゆるふわヘアーでキレイな女の人です。


「土地を買いたいんですが」


「え、土地を買ってくれるんですか? ……まだ子供のようですが『旅人さん』なら大丈夫なのかしら? 実は何ヶ月か前から『旅人さん』が大勢この街に来るようになったので土地を売る準備をしていたんです。それなのに全然買ってもらえなくて……。だから土地を安く買えるキャンペーンを考えてみたんです。通常1面20万Gなんですが、私が考えたキャンペーンでは南側の土地をまとめて買うと安くなります。25面だと500万Gのところを半額の250万G、50面だと1000万Gのところを3分の1の333万G、100面だと2000万Gのところを、なんと4分の1で500万Gになるんですよ!」


 ヒートアップする、窓口のお姉さん。

 これもまた既視感デジャヴと言うんでしょうか?

お読みいただきありがとうございました。


時計の表示についてですが、ゲーム側が「サンスト」のように場所を出してるなら、現実側も「東日本」のように接続サーバを出した方が良いかなと時計の表示個所を変更しました。もしかしたら戻すかもしれませんが、作中の東日本と西日本に時差があるわけではありません。


また、余談ですが作中のカレンダーは2014年を使用しています。2016年だと実際のイベントに引きずられそうだったので変えただけで、深い意味はありません。

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