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第011話 わたし中学生ですよ?

よろしくお願いします。

「さて次は外見の設定ね。髪や肌の色を変えたり、体のサイズを調整するのよ」


「これにも特典があるんですか?」


「残念ながら、これにはないわね」


 あれ? ないんですか。

 ないとちょっと残念な気になりますね。


「髪と肌の色だけど、そのままでも良いんじゃないかしら? 今の感じ貴方にすごい似合ってるし、とっても可愛いわ」


「そうですか? ありがとうございます。じゃあ、色はそのままで少しだけ短くして、ふんわりにできますか?」


 わたしの髪はロングのストレートなので、ゲームの中こっちで変えられるなら、ちょっと短くしてみたいです。現実あっちだと、試しに切ってみるとかできないですもんね。


「こんな感じ?」


 お姉さんが操作すると鏡の中の『わたし』の髪が変化していくので、意見を伝えて微調整してもらいます。カットの注文って、難しいんですよね。でも、わたしの曖昧あいまいな説明でも、やり直しができるので安心です。なんだか、ようやくまともなキャラクター作成になってきたんじゃないでしょうか。


 ◇


「良い感じね……」


 肩より少し長いくらいにして、ちょっとだけウェーブさせてみました。

 肌の色は、ハイエルフのそのままでかなり白くなってますが、髪の色とも合ってると思います。

 とっても楽しい作業でした。ゲームの中あっちでまた変えたりできると嬉しいんですが。


「じゃあ、体のサイズの調整なんだけど……」


「はい! 身長を175㎝にしてください! 胸とお尻を大きくしてください!」


 待ってました!

 さっき聞いた時から楽しみにしてたんです。


 実はわたしは、ちょっとだけ背が低いんです。弟のナツにも抜かされてしまいました。体育の時間はいつも先頭で「前へならえ」も腰に手をそえる担当です。


 鏡の中の『わたし』も小さいわけですが、これをモデルみたいにできると思うとワクワクしてきます。このゲームを始めて良かったです。お父さんにも、もっと感謝しないといけないですね。


「……そんなに嬉しそうにしてるとこ悪いんだけど、VR規制法で未成年は3㎝以内の調整しかできないのよ?」


 え?


「気持ちはわかるけど、まだ小学生でしょ? そんなに気にすることじゃないわ。これから背だって伸びるし、胸やお尻だって自然と大きくなるわよ」


 え?


「わたし、中学生なんですけど……」


 なんかもう色々とショックです。


「え? あ、そうなの? システム的にチエックされるから未成年かどうかはわかるんだけど、年齢までは見えなくて。ごめんなさい。あ、でも小学生と言っても六年生くらいには見えるかしら? 六年生なら中学生と変わらないわよね」


 そんなフォロー要らないです。


 なんで、これに特典がないのでしょう?

 これにこそ、特典が必要だと思います!

お読みいただきありがとうございました。

ちょっとまとまらなくて、途中で切ってしまいました。

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