第12話:加速する歯車
俺と煉華が家に戻ると龍牙達が出迎えてくれた
龍牙「お帰り
そっちの仕事終ったようだな」
と言うと俺の方へ来た。
俺は何故来るか知っているので俺は冷静に
俺「ほらよ報奨金だ」
と言ってお金を渡した。
俺「ところで焔と弥生は?」
と聞くと
龍牙「お前のその目の事を調べに行ってるよ」
と言われ俺は『あぁ〜』と納得した。
しばらくして二人が帰ってきて簡単な報告があった。
焔「それらしき本はあったけど 中身がわからなかった」
つまり収穫なしだ。
しかし、俺達は今のこの生活に不満はない
むしろこんな平和な時間が続けばいいと願っていた・・・が
そんな平和はいとも簡単に崩れる。
次の日俺と龍牙は昨日焔が言っていた本を見に図書館へ行った。
俺「あったか?」
龍牙「あったぜ!だけど、だめだまったく読めねぇ」
と言われたが俺はその本を見た瞬間
ドクン・・・
と俺の心臓が締め付けられた。
そして脳裏に
『俺はこの本を知っている』
と浮かんだ
俺「龍牙その本貸してくれ」
と言って龍牙から本を受け取る
すると・・・
俺「やっぱり・・・読める」
というと龍牙が『何!』と言った。
俺は龍牙を無視して書かれている内容を読む
昔、神々が悪魔と戦っていた頃の時代
人間はその戦いに巻き込まれ
絶望と恐怖に包まれていた。
そしてその戦いは100年以上続き
神々と悪魔は疲弊しきっていた時
起こってはならない事が起こった。
神々と悪魔はこれ以上長引いてはならないと最終決戦をする事になった。
そして、あまりにも強大な力の衝突は時空に歪みを生じさせた。
そこへ人間の負の感情が流れ込み
時空の歪みから人で在りながら人ではない者が生まれた。
その者の目は両方鮮血のように紅かった。
その者、天の法則に囚われず生を狩る
その者、魔の法則に囚われず死を狩る
その者、世界の法則に囚われず全てを・・・無へ
神々と悪魔はその者の存在・力に恐怖をし生と死の境目へ封印をした。
その代償に魔と天の長も生と死の境目へ消えた。
そして、俺は本を閉じた。
龍牙「なんだ・・・この話し到底信じられる物じゃないのに・・・
頭の中で納得している俺がいる・・・」
実は俺も龍牙と同じだった。
俺達は気味が悪くなり家へ戻った。
俺達は中に入り声を失った・・・
家の中は血で紅く染まり
その中心には焔と弥生が倒れていた。
俺は弥生へ龍牙は焔の所へ行った。
俺「おい!大丈夫か?何があった?」
と俺が聞くと弥生は今にも途切れそうな声で
弥生「ごめんね・・・守れ・・なくて・・
いや・・死にたく・・ないよ
怖い・・・よ」
と言いながら涙を流していた。
目にはもう光がなくどこを見ているかわからない
弥生は俺に気付いたらしく
弥生「神一ちゃん・・・れ・・かちゃんが政府の人達・・・に
お願い・・・れん・・かちゃんを助けて・・あげて」
と息を切らしながら言う俺は自然と涙を泣かしながら
俺「お前も来るんだろ?一緒に行くんだろ?」
と叫ぶが弥生は首を振り
弥生「私・・・たちが行くとお邪魔・・むしになっちゃうから
だけど・・今だけ・・・こう・・し・て・・て」
段々心臓の音が小さくなっていった
弥生「あの・・・ね最後に・・・私・・実は・・・高校に入った・・・
時から・・・しん・・ちちゃんが・・好きだ・・・ったよ」
と必死に笑顔を作り
弥生「やった・・・い・・え・・・た」
と最後に言って
ダラン・・・
と力が抜けた。
俺は弥生を強く抱きしめ
ただ・・・泣いた・・・
急展開の連続でややこしくしているかもしれませんが
続けて見てくれるとうれしい限りです^^;