1話 勇者召喚って、誘拐だよね
Side:犬井晴朗
なんだこれ?
なんでこんな事に?
どうしてこうなった?
学校に登校して、教室に入って、席について、チャイムが鳴ったからみんな席に座って、先生が挨拶しようとしたら、突然周りが光って・・・。
いや、床に変な模様。ゲームとかでよく見る魔法陣っぽいのが出てきたんだっけ?
とにかく眩しくて目を閉じた。それから浮遊感?を感じて、目を開けたら・・・。
「ようこそ、勇者の皆様方。異世界ストアラルへ。」
銀髪の外国人?白いローブのような、映画とかドラマ、ゲームで見たことある神様が着てそうな服を着ている、白い羽を生やした変な人がそう言った。
白い広くて綺麗な大部屋の中、僕達は魔法陣の上で狼狽えていた。
異世界?ストアラル?勇者?
何?何が?
「な、え、とぉ・・・。」
だめだ。混乱している。混乱してる?
どう、どうする。どうすれば良い?
とっとりあえず・・・、あの続きを・・・。
「せっ、先生!間中先生!」
僕は担任の先生、間中先生に呼びかける。
「出席確認お願いします!」
間中先生が、クラスの皆が僕を見る。
間中先生が驚いた顔をしていたが、深呼吸を少しすると、いつものように出席確認を、点呼を始めてくれた。
「赤田さん!」
「はっ、はい!」
クラスの学級委員長、赤田さんが返事をする。
「犬井くん!」
「はい!」
自分の名前を呼ばれて、いつもの僕とは違い大声で返事をする。
「宇野右月さん!」
「はい。」
クラスの双子の姉、右月さんがいつものように返事をする。
「宇野左月さん!」
「はい!」
右月さんの双子の弟、佐月くんが返事をする。
とにかく、冷静に、いつも通りに、先生の点呼。出席確認をしてもらう。皆がいるのかの確認にもなる。
先生の声が皆を安心させるかもしれない。
僕も、深呼吸を・・・、ゆっくりと・・・。
皆の、クラスメイト達の声を、先生の点呼に返事をしている皆は、全員この場にいる。
全員が返事を返した。
全員がこの訳の分からない事に巻き込まれている。
銀髪の女性が皆が落ち着きを見て話しかけてくる。
「皆様、落ち着いたようですね。突然のこの状況ですから、当然です。まずは、自己紹介を。私は女神キュルイ。皆様を召喚した神です。」
笑顔でそう言った、キュルイという女性。
神様。神様が召喚?小説とかアニメでの、あの勇者召喚とか言うのを、僕らはされてしまったという事?
何で、突然こんな事に?拒否権とか、こっちの意思確認とか、そういうのはないの?
おかしいだろ!
「皆様を召喚したのには、深刻な事情があっての事です。皆様には、この世界を、ストアラルを救って頂きたいのです!」
勝手な事を、一方的に告げるキュルイ。
このまま進められたら、たまらない。
「まって「わかりました!」く・・・?」
僕の言葉に被って声を上げる人。
優大勇気が笑顔で答える。
「僕達が世界を救います!」
僕は大慌てで止めに入る。
「ちょっと待ったあ!」




