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3 異界の門

「じゃあ、俺でも魔法を使える様るように成れるのか?」

「ああ、カマドランにも冒険者が魔法を使っているのを見たことがある。大きくなれば成長はしにくいから修行は大変だろうけど、子供よりも危険は無いと師匠は言っていた。」

「いくら掛かる?大金が必要か?」

「同化させるのは簡単だ。魔石が高いかな。」

実はキラは師匠には聞く前に弟子を外されていた。本にも載っていなかった。カマドラン国の秘中の秘なのだろう。多分口伝で教えられる物なのだ。

だが、ゼロが知っている。

ゼロが教えてくれたのは、子供は体力が無いから、純度が高い魔石に負けてしまって死んで仕舞うのだと教えてくれたのだ。魔石を埋めるのは成人の方が危険は無いと。昔は成人してから埋めていたそうだ。

子供に埋め込むようになったのはここ30年のことらしい。子供は成長と共に魔力が増える。魔法使いの実力も高くなるのだ。

 冒険者をやっているくらいだから体力はあるだろう。彼等に魔石を埋めるのは簡単だ。希望するならやってあげたい。

その為には純度の高い小さい魔石が必要だ。ここいらには異界の門がある。そこで手に入れることが出来るだろう。

同化させた後は魔力を通して、魔力操作と魔法の勉強をしなければならないが。

サムは早速異界の門へ行くと息巻いたが、ガンザに止められてしまった。

「俺とキラで行ってくるから、サムは待っていろ。良いな。」


キラとガンザは異界の門をくぐった。

ここは師匠のダンジョンとは違って直ぐに魔物が出てくる。かなり手強いのが最初の階層から出てくるのだ。師匠のダンジョンの40階層くらいだろうか。

何時ものように結界を張っているので問題は無い。

ガンザは始め緊張して力が入っていたが、余りにも簡単にキラが倒してしまうので気が抜けたようになっている。

「ガンザさん、結界があるから大丈夫です。気にせずにどんどん倒してください。絶対に魔物には傷つけられませんから。」

それからは二人でどんどん先に進んでいった。ガンザはまだ25歳だという。怪我をして老けて見えていたようだ。足が治って良かった。こんなに優秀な冒険者なら、きっと悔しい思いをしていただろう。これからはもっと活躍してくれるはずだ。

キラが欲しかったオーガが出てきた。

「ガンザさん、ここは僕に任せてくれませんか?」

「ああ、手出しはしないぜ。」

キラはオーガの魔石を慎重に狙い魔法を放った。オーガは素材を残して消えた。思った通りだ。魔石を壊せば素材が残る。

「良し!これで最強の防具が作れる。」

それからは、次々と出てくるオーガの魔石を狙い撃ちしていった。ガンザは、素材を拾うのに忙しい。夢中になって魔法を打っているキラを見て呆れてしまった。

「キラ君もう良いんじゃあ無いか。魔法鞄だって限界があるだろう。」

「あ・・つい夢中になって仕舞った。この先へ行けば良い魔石に出会えるかも知れませんね。えへへ」

次の階には、小さいが強敵だという魔物がいるという。期待が持てそうだ。

「少し休んで、腹拵えをしましょう。」その場に座り込んだキラを見て、ため息をつき一緒に座ってキラの出してきたものを食べる。

「君は、肝が据わっているのか只の考無しの子供なのか分からなくなってきたよ。」

「え?どう言うこと。」

「いや、魔物が周りに彷徨いていても平気なんだなってね。」

「ああ、結界があるからね。」


『ボス部屋だな』

ここに居たのはガーゴイルだった。

十体ほど居て四方八方に飛んでいる。堅くて剣や槍では刃が立たない、冒険者泣かせの魔物だ。然も飛べるのは面倒だ。確かに余り大きくはないし魔力も純度が高そうだ。

キラは光の輪をくるくるとらせん状に回しながら放った。

たちまちガーゴイルは切り刻まれて魔石になって仕舞った。10個の魔石がコトンコトンと落ちてくる。ガンザがそれを拾ってくれて、さあ帰ろうと言った。

魔石を見るとピンポン玉ほどだ。これなら良いだろう。


 ガンザは、感心してはいた。しかしとてもでは無いが理解が追いつかない。

ガーゴイルは手強い魔物だ。今までこれを倒すためにどれだけの冒険者達が死んでいったことだろう。盾持ちが二人居て、大剣でたたき割るしか方法がなかった。それも6人ものチームを組んでの話だ。一人でハエでもたたき落とすような簡単さで終わってしまうとは。

この魔石はかなり高価なのだ。もしこれを売るとしたら、三ヶ月は遊んで暮らせるだろう。これを埋め込むとしたら、大金が掛かるのは必須だ。

キラがやってくれるから良いが、普通の冒険者では手が出せない金額になるだろう。キラが何か独り言を言っている。

「これは埋め込めないな。余計な魔力が入っている。このままだと身体に悪そうだ。少し調整してからでないと。」

何かまだ面倒な段階があるみたいだ。これだから、魔法使いは少ないのだ。貴族が独占するはずだ。


 ギルドへ帰ってきてキラは魔石の雑味を除く作業に入った。慎重に自分の闇の魔力を魔石に入れて余分な物を吸い取って行く。後は少なくなった魔力を光の魔力で満たして行く。これで完璧になった。むしろ以前の魔石より良くなったはずだ。光は再生の属性だ。万が一拒否反応を起こしても身体は持ちこたえるだろう。


最初に埋め込むはガンザになった。

ギルド長はやらないという選択をした。自分は年を取っているからこれからの若者に譲りたいと言った。確かに、魔石は10個しかないのだから、これから入ってくる若い冒険者に譲った方が成長が見込めるだろう。

【ガンザを催眠状態にして、左手に切れ込みを入れる。】

キラの側ではゼロがやり方を指導していた。

【魔石を宛がい、押さえつけ、キラの光の治癒の魔力を注げ。】

これで終わりだった。簡単な手技だ。でも、光の属性持ちは少ない。やはり神殿で行われる同化のようだ。

傷が癒えるまで魔力を注ぎ、催眠状態を解いた。

ガンザは目をぱちくりして

「もう終わったのか?」

「はい終わりましたけど今すぐに、魔石に魔力を入れて魔法が使えるようにします。その後は魔力操作の練習です。それが一番大事です。」

子供の場合は座学を先にしていたが、大人だから直ぐに始められる。キラが自分で持っていた魔法の教本を渡して読んで貰った。文字が読めて良かった。







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