2部 平和な一日
あれから一年。
俺の中で色んな事が変わった。
俺はレティーシアに恋心を抱いてる……多分。
でもレティーシアは今でこそ人間だけど、本当は女神様。
俺とじゃ釣り合わないよな。
だから胸に秘めてるんだけど……。
「セート、見て見てこの服!」
赤いワンピースを試着して機嫌良さそうに回って見せるミア。
「おお、似合ってるな!馬子にも衣装か?」
「ちょっとぉ!」
ミアを揶揄うと、大抵こういう返しが来る。
結構このやりとりは気に入ってる。
私の方はどうかしら?」
エリンが着て見せた服は露出が多過ぎて危ない。
エリンが近付こうとするほど、顔が熱くなってしまう。
ベル、キャスも着てみる。
ベルは大人っぽいのに憧れていたのに、
「ベルにはまだ早いんじゃない?」とエリンに言われて膨れてしまう。
後で美味しいものを奢ってあげるから、と言われ機嫌を直すベル。
「普段着ないので恥ずかしいですね…」
とシスター服からは普段見えてない足が見えて、新鮮でちょっと「アリだ」と心の中で言う。
ヴァルティアも試着をしていたが、レティーシアと何やら話をしている。
「ヴァルティア、凄く似合うわ。」
「レティーシアも着てみるといい。」
と会話している。
「レティーシアも試さないのか?」
「私は…どれが似合うのかわからなくて…」
俺が言うとレティーシアは苦笑で返事する。
そして、セートが選んだ、ウェディングドレスのようなワンピースを着てみるレティーシア。
恥ずかしそうにみんなに披露する。
「うわー、めっちゃ似合うよ、レティーシア!」
感動のミア。
「あらぁ、お姉さんよりも先にお嫁に行っちゃいそうよ」
茶化すエリン。
「結婚式にはいっぱいご馳走が出るよねっ!」
それは感想じゃないぞ、ベル。
「私の教会でぜひこのまま式をしましょう!」
もう服の感想じゃ無くなってるな。
「白は光そのものだ。無垢の白…全てレティーシアを表している。似合わないわけが無い!」
ヴァルティアはもう祈っちゃってる。
俺は……感想を言えなかった。
レティーシアのその姿に見惚れていたから。
「結婚する時はこんな感じかぁ…」
と内心妄想してしまっていた。
ミア、エリンが俺を見ていたことに、俺は気付いていなかった。




