あさごはーん
さて、朝食となったわけだがリリエラはつやつやしている。
対してのアリヤはげっそりと言った様子だ。
「二人とも正反対ね」
「ですねぇ、まぁ色欲の悪魔と生娘ですから」
黙々とご飯を食べる2人、私達はその向かいで朝から大量のご飯を平らげる。
私ほどではないにせよ、祥子さんもよく食べるようになった。
以前はカロリーバー一本で十分って人だったけど、最近は三食フルコースくらいは食べるようになっている。
仕事の忙しさに加えて、体質の変化などがあったとのことだ。
ただ悪い方面ではなく、むしろいい方面への変化という事なので経過観察を続けながら沢山食べてもらっている。
運動も適度にしているので問題なさそうというのが共通認識だ。
なお激しい運動の日は私がげっそりすることになる。
昨晩はほら、4人だったから私の負担が減った。
「足腰が……後色々痛いです……」
「申し訳ないけど、私達が手を貸さなかったらこの国出る前にアリヤさん死んでたでしょうからね」
「でしょうね……」
今日も今日とて元気に窓の外を飛び回るドラゴンと、それを捕食するカラスを見ながらため息をつくアリヤ。
一方のリリエラはと言えば。
「これで第二婦人の座はいただきました!」
「リリエラ、残念なお知らせだけど気持ちが浮ついたら私も貴女も刺されるから。色々なものを」
化学式とかそういうので表せない毒物とかもできてるからね。
並の相手なら地球生まれでも危ない。
まぁそんなものを鼠退治やゴキ駆除に市販しているんだけど。
「いえ、お姉さまは素敵だと思っていましたが私は運命の出会いを果たしました……これから末永くよろしくお願いします! 祥子さま!」
「ぶっ殺すわよ」
容赦なく殺意を叩きつけて意識を刈り取る。
このメス……よりにもよって祥子さんに眼をつけやがった。
変な事したらぶん殴ろう、それに耐えられる程度の力は得たはずだ。
「……嫉妬されるのって結構気分がいいのね」
「祥子さんは身の上が重すぎるので」
「自覚しているけど、だとしても得難い体験だわ。あのせっちゃんがこんなに嫉妬してくるとか」
「今までも結構してたんですけどね」
「そうなの?」
「えぇ、祥子さんが鈍感なだけです。一会ちゃんとか縁ちゃん相手にも威嚇してましたよ?」
なおその二人は昨晩から泊まり込みでのお仕事だ。
主に公安にてこっちに転移させた人達のあれこれに奔走する一会ちゃん、シェルターに関する情報を送り付けて即興で作らせてる縁ちゃん。
まぁ、忙しく働いたんだから少しは労ってあげなきゃね。
あの二人には世界的に人気になったもちにゃんグッズのシリアル入りをプレゼントしましょう。
最近化けオン運営に買収されて子会社化したらしいから伝手は有る。
なお、その化けオン運営はまーた変なもの作って遊んでいるのだが、意外と役に立つものが多いので助かっていると言えばその通りだ。
最近だと異世界エレベーターをもっと簡易的に使えるようにした異世界テレポーターとか、どこでも車や建物を取り出せるカプセルなんかを作ったらしい。
おかげで交通の便が良くなり、旅行産業なんかも右肩上がりだそうだ。
「で、せっかくだから聞くけど2人とも。初夜の感想は?」
「デリカシーって知ってますか?」
ふと思った事を口にした瞬間アリヤに睨まれた。
リリエラは気絶していた所にもう一度殺気浴びせて無理やり叩き起こした。
「知ってるけど、私が体験した初夜は……あー、祥子さんを相手にした時は素敵だったけど、私がやられた時はなかなかムードが死んでたから」
「はぁ……」
「それにこれもガールズトークの一環だからね。こういう下世話な話も今後ちらほら出てくると思うわよ」
「まぁ、なんというか、凄かったです。あと痛かった」
「うん、でしょうね」
「私は感動しました!」
「それも、でしょうね」
リリエラの感想がひたすらに頭が悪いものだがまぁいいや。
ふと隣を見ると祥子さんが缶ビールを片手にしているのが見えた。
「……あの、お仕事は?」
「今日はお休み貰えたの。旦那が出張から帰ってきたんだからって。これを機会に方々で働き方改革するつもりよ。そのためにはまず国のリーダーがやらなきゃ!」
「それをやって顰蹙買いません?」
「この程度で怒る相手は食べてるご飯の値段で怒るからむしろ判断材料として使えるのよね」
「そうですか。じゃあ私は……」
「あ、せっちゃんも今日はお休みになってるから。久しぶりに映画でも見ましょうか」
「あー、はい、わかりました」
うむ、どうやら今日は祥子さん成分をたっぷり補給する日になるようだ。
……明日辺り胃もたれするかもしれないわね。
刹那さんと祥子さんの初夜はファンボックスにて。
ぶっちゃけその二つしか書いてないから興味ある人は一番安いコースでどうぞ。
なお祥子さんのパターンだけ、冒頭部分をノクターンで公開してます。
……アリヤとリリエラの初夜も書くか。
ついでに一会ちゃんの結婚の話も書いて、初夜をアップするか?
需要があればだけど……。
あ、もう一本新作公開します。
今回はエルフ主人公のファンタジー、後悔じゃないよ!
公開だよ!(先週の私への戒め)




