元から魔境だぞ
セルフツッコミのコーナー
ビームその他攻撃:刹那さんの手加減と異能者特有の頑丈さとご都合主義で生きてる
輝く一番星:星川本人の挨拶も好きだけど笹木の雑物まねが好き
スターライブ:星が多い原因、どこの星とは言っていないがたぶん冥王星とか
ホワイトカラー株式会社:職務内容がホワイトとは言っていない
超合金キーボード&マウス:クッソ重い、机も同素材の物を使用
シュブ姐さん:詳細はルルイエ探偵事務所参照、若々しいけどBBAとコメントすると夢に出てくる
手術配信;医療関係者の間で大人気、毎回上限スパチャが飛ぶ
作者のSAN値:0
日本:魔境
「俺は4期生の彗星、ここであなたの足止めをさせてもらう」
ビームでどーん。
「私は3期生の期待の星! ここから先にはいかせないわ!」
血液ファンネルでどかーん。
「我こそは2期生の輝く一番星!」
うざかったので拳でごん。
「よくぞ四天王を倒してここまで来た、拙者は一期生の流星……」
「星が多い!」
ハイキックで意識を刈り取る。
うっかり首を刈り取りそうになったけど繋がってるし、生きてるからセーフね。
そしてそのまま社長室のドアを蹴り飛ばして入室!
「到着!」
「おー、早かったね。エレベーター落とした時にはもっと時間かかるかなーって思ってたよ」
「酷いことしますね。ほらここ、痣できちゃった」
二の腕を指さして文句を言うけど待ち構えていたナイ神父はケラケラと笑っている。
くっ、この余裕がむかつく。
「さて、冗談はさておき……あらためてようこそ、スターライブへ」
「あれ、そんな会社名でしたっけ?」
たしかホワイトカラー株式会社とかだったと思うけど……。
「あぁうん、社名と配信者のグループ名は別なんだ。そうだね、他社で言うところのなんちゃら部みたいな扱い」
「なるほど、配信者専用の部署なんですね」
「うん、まぁ実働部って言うべきかな。営業が仕事とってきて、システム部が諸々用意して、それを彼らが配信に使う感じ」
「ほうほう、それで契約内容の変更なんですけど」
早速取り出したのは祥子さんに作ってもらったまっとうな契約書。
忙しい中頑張って作ってもらった。
「聞こうか」
「私これでも国家公安機関に所属しているのでナイ神父の提示した仕事に従事しろって言うのは無理です。助っ人ポジションならまだ何とかなるけど正式に就職するってなるとね」
実のところ公安のお仕事はそこまで忙しくない。
けれど急に外せない用事とかできるからね、拘束が確定されると厳しいわ。
「なるほど、まぁ刹那が手を出すまでもないような案件ばかりだから裏業務は問題ないよ」
「で、配信ペースや配信ゲームなんかなんですけど私普通のゲーム苦手です」
VRゲームなら昨今の作品は大体がRFB実装しているからいいんだけど、コントローラー握ってという昔ながらのゲームだと熱中して握りつぶしちゃうから。
あとすぐにスティックとかボタンがだめになる。
そのためPC周りのマウスやキーボードも専用の超合金で作った物を用意した。
以前使ってた市販のは予備含めて全て壊れちゃってね……。
「それも個性だね」
「ついでに私は何をすればいいんですか? バーチャルの配信ってよくわからないんですけど」
「刹那には3Dモデルとホログラムモデルで活動してもらおうかなって思ってるんだ。具体的には大食い番組とか出てもらいたい」
「それって……普段私がやってることですよね。というかホログラムモデルって?」
2Dと3Dは聞いたことあるけれどそれは聞いたことないわ。
「通称HD、衣服のように身体に纏ってその場で活動できるように肉体にホログラムを投影するんだ」
「へぇ……昨今の技術力はすごいですね」
「ちなみにこれがそのホログラム。キャラクターはうちの0期生であるシュブ姐さんのものだけどね」
12面体の黒い石から光が飛び出して、近くにあったマネキン人形がアニメ調のスタイルに変わっていく。
触れてみると確かにマネキンの質感だけど、表面をすり抜けているのがわかるわ。
「あの人も参加しているんですか?」
「うん、快諾してくれた」
クリスちゃんのお父さんの親族であるシュブニグラスさん、通称シュブ姐さん。
お医者さんをやっているんだけど、どんな難病も治すという世界の名医百選の中でもトップの座をここ十年譲らないという化け物みたいな人だ。
そして十年前から一切老けていない。
歳に言及すると殺されると有名な人でもある。
「まぁ報酬でかなりの金額取られたけどね、たまにHD状態で手術とかやってる」
「それを放送しているんですか?」
「メンバー限定配信って言うのがあるからそこでね。ちゃんと患者の許可も取ってやってるよ」
「へぇ……ん? これ私テレビ局からの仕事もあるって書いてありますけど、中抜きされるってことですか? 今まではセルフプロデュースだったんですけど」
「いや、うちの会社に上乗せで払ってもらう形だね。うちはなんだかんだ言って事務所だから、刹那はうち所属のタレントって扱いになるよ。やったね刹那、箔がつくよ!」
「そんな胡散臭い、そしてメッキのように薄い箔はいらないんですけどね……」
「でも君ならすぐにトップになれると思うんだ!」
「私程度でトップですか……」
「うん、うちの事務所は戦闘力で人気が変動するからね!」
なんだその戦闘民族みたいなシステムは……日本はいつから魔境になった?




