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15【ジョージ天職を得る】

15話目です。

毎週月曜日、木曜日の7時と16時に更新予定です。

よろしくお願いいたします。


<<ジョージ視点>>

ハローマ王国ダゴー領に行く途中のホンノー自治区にいる。



ハーバラ村で荒くれ者だったトム達と意気投合し、一生懸命に村の水田に水を引く為の水路を掘った。

完成した時は、みんなで肩を叩き合いながら喜んだっけ。


村人からも感謝され、トム達大泣きしてた。

それから、いろんな作業に加わって思いっきり頑張った。


ハーバラ村を終えてからも、ナーラ領で行政改革を指揮するユーリスタ様の指示で、あちこちの改革を手伝わせて頂いた。


みんな感謝してくれるし、その度にトムは号泣するしで、言っちゃなんだが、騎士の時よりも充実した日を過ごしている。


王都で舞台化された「マサル。ハーバラ村の奇跡」

にも俺達が登場していて、ちょっとした有名人になった。


そしたら、王都騎士団から勧誘された。


本来なら大出世で喜ぶところなんだろうけど、今の俺には仲間達が沢山いて、奴らと一緒が楽しいから断った。


そうこうしていたら、ユーリスタ様が王国の大臣になって王都に来られた。


ユーリスタ様から、「これからは王国全体、いや大陸全体で改革を実施していきます。

また、わたしに付いて来てくれますね。」と言って頂いた。


また、トム達は号泣していた。




しばらくして、ユーリスタ様から、「ハローマ王国ダゴー領から、改革を手伝って欲しいとの依頼がありました。行ってくれますか?」と依頼があった。


もちろん、行かせていただきます。


ハローマ王国ダゴー領は、コフブ領を越えカクガーの森を抜けたところにある。


カクガーの森に入る手前にある、ホンノー自治区に到着した。

ここでも、マサル殿の活躍を聞いた。

見えない堀や城壁を1日で作って500人以上いる敵に対して、敵味方共無傷のまま、敵を完全降伏させたとか。


伝説の英雄扱いされてた。

まぁ、あの人ならやりかねないと納得してしまう。




ホンノー自治区で、最近カクガーの森に魔物が増えているという情報を得た。


原因は分からないが、森を切り開いて町を拡張しているからそこを抜けて行けば、ダゴー領への途中まで安全だと言われた。


言われた通り歩いて行く。


町の中は、確かに安全だった。

町の端に来ると、そこは高い城壁に囲まれていた。

マサル殿が作り方を指導していった「ブロック」とかいう四角く土を固めたものを沢山積み重ねて、城壁を先に構築し、魔物が入って来ないようにしてから、町を拡張したいるようだ。

町が完成したら、城壁の更に外側に城壁を作り、以前までの城壁と繋げる。

以前に作った城壁の不要な部分のブロックを外して、新しく町を拡張する。

この作業を繰り返して町を広げている。


俺達は構築中の城壁の傍を抜けて、カクガーの森に入った。



そんなわけで、俺達はカクガーの森にいる。

依頼を受けたハローマ王国ダゴー領までは、普通に歩ければ3日くらいで着くのだが、魔物と戦いながらじゃいつになるか検討もつかない。


森に入ると早速小型の魔物が襲ってくる。

護衛の騎士達がそいつらをやっつけながら、ゆっくり進んで行く。


どんどん進んで行くと、途中で気味の悪い霧が出てきた。


横を歩いているトムの足取りがおかしくなっている。


「おい、これは瘴気じゃないか?ちょっとまずいぞ。ホンノー自治区まで戻ろう!」


護衛騎士のリーダーがそう言って、皆で戻ることになった。


ホンノー自治区まで戻って対策を考える。


俺もナーラ領で騎士時代にジャン様から、瘴気の話しを聞いていた。

ヨーシノの森で瘴気が発生し、同僚の騎士が狂ってしまい大変だったという話しだ。

確かあの時は、マサル殿が浄化魔法で瘴気を消したって聞いた。

やっぱりマサル殿か。手紙を書くか。

いや目安箱に陳情書を入れた方が確実に見てもらえるか。

陳情書を書いてマサル殿に助けてもらおう。


<<マサル視点>>

ジョージからの陳情書を見てホンノー自治区に来た。

ジョージ達はホンノー自治区の長であるアベルの元に滞在していた。

俺は、アベルに挨拶し、ジャン達と対面した。


「マサル殿、お久しぶりです。」


「ジョージ殿、ご無沙汰してます。

陳情書を見て、急いでやってきました。

どうしましたか?」


「カクガーの森に入って、しばらくしたら瘴気と思われる霧が発生して、そこから先に行けなくなったのです。

前にヨーシノの森で、マサル殿が瘴気を消した話しを思い出したもので、またお願い出来ないものかと。」


「また、瘴気ですか。なるほど、アベル殿がさっき言ってた、魔物の大量発生の原因もこれが原因かも知れませんね。

早速行ってみましょうか。」


俺が席を立つと、皆も一斉に立ち上がった。


皆には申し訳無いが、1人で行った方が手っ取り早いので、方角だけ確認して、1人で問題の場所に向かった。




確かに瘴気だ。とりあえず浄化魔法で消してっと。


瘴気が漂ってくる方角に進んで行くと、明らかに地面を塞いだ形跡があり、その一部に開けられた穴から吹き出しているのが分かった。


穴に向かって浄化魔法をかけた後、穴を力任せに広げた。

穴の先には、人が1人通れるくらいの縦穴が続いている。

俺は迷わずフライ魔法を使って飛び込んだ。


もしよかったらブックマークや感想も励みになると思いますのでお願いします。

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