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茶吉の日常

魔法科高校の部活動

作者: 茶吉

魔法科高校の女子寮生活は、腐女子っぷりを隠す必要もなくオタクなぶっちゃけ話の仕放題で楽しく過ごしているアサリ。さて次は部活動だ。一学年600人の中で女子は50人と、魔法科高校の女子率は低い。その少ない女子のほとんどが、体育会系の部活のマネージャー希望。その残りがアサリたち茶道部員たったの3名だ。魔法科高校のアドミッションポリシーにあるように、「自分を役立て貢献し尽くそう」というタイプの女の子たちなのだろう。

まず人気の野球部のマネージャー3枠から埋まってゆき、空いている部活へとどんどん流れ、女子が全員収まるところに収まって、一段落ついた。運動部員たちもかわいいマネージャーたちがきてくれてホッと一安心しているところだ。が、歴代、いまだかつてマネージャーがいたことがない部活というのがひとつだけある。サッカー部である。どうしてなのか? アサリが女子の先輩からきいたところによると、サッカー部員は「あいつらマジ最低なゲス野郎だからよっ!」なのだそうだ。でもそんななかにも、マジ最低なゲス野郎じゃない部員もいるにはいるハズでしょう?と聞くと、そんなことは断固ありえないのだそうだ。だってそれがサッカー部の伝統だから。門外不出で脈々と受け継がれているその由緒正しい伝統は、金髪でチャラい下品なタトゥーだらけの腕に、顔はピアスだらけ。というもの。かわいい女子がグラウンド横を通りかかると「かわいいかわいい」とバカ騒ぎ、あまり見た目の良くない女子には「ブス帰れ」とはやし立てるゲスの真骨頂である。部活の勧誘のしかたも「サッカー部のマネージャーをやると俺の彼女になれるよ」などと声をかけて新入生恐がらせる迷惑集団だ。

そういうわけでマネージャーが今までもこれからもいるわけがなく、女子からバイキンのように嫌われているサッカー部。

なぜここまで他の部活とは正反対の方向へと歪な進化を遂げてしまったのか、サッカー部に興味を覚える。野球部のように礼儀正しくしていれば、毎年3人づつマネージャーが来てくれるものを。あえて嫌われ者になることを自らに課し、厳しく険しい道を行くサッカー部。なんという潔さだろう。あえて世間に背を向け、決して人に媚びないことを決意した男たち。思い浮かんだのは、子孫を残すという義務から解放された、群れを追われた1匹オオカミの孤高の姿であった。

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