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Dead Lift ~瀬戸際の攻防~

旦那と出会っていろんな話をさせていただきやした、

あっしの村で起きたことや、誰がそんなことをしたのか...


「テンプル騎士団か、やつらは厄介だ。」

「ええ、旦那もご存知の通り事魔法に関しての法を制定して、そのうえそうった連中を探し回ってるってわけでさぁ」

「よくある話だ、奴らの末端はほとんど戦闘力は無いが、報告されたとなれば別だ。」


旦那はずいぶんと詳しかった、テンプル騎士団に関する情報を何もかもと言っていいほどに知り尽くしていやした


「旦那はなんでそこまで詳しいんですかぃ?」

「奴らに捕まったことがあるか?」


あっしのイメージとはだいぶかけ離れた内容でした。

殺処分が基本かと思ってやしたが、どうやら現実は違うみたいで...


「反撃したものは殺すが、無抵抗なものは奴隷として扱われる。」


聞けば、意味のない労働を四六時中強いられて、休むことは許されず、文字通り死ぬまで繰り返されるらしいでさぁ


「旦那はそこからどうやって逃げ出したんですかい?」

「死んだ者は遺棄される、俺はそこで蘇っただけだ。」


何もかもがめちゃくちゃな話ですが、死霊術専門といい何となく信じてしまうあっしでした


「それより、ここか?」


行き着いた先はテンプル騎士団No2の名を冠する【ノヴァ】が潜んでいる場所


「ねぐらか、初手からいくぞ...アニメイトデッド!」

「寝てるかはさておき、開幕ゾンビ召喚ってのはさすがですね旦那ぁ!」


おどろおどろしい死の眷属を無数に呼び出し、ノヴァに襲いかからせる

さすが旦那でさぁ―――


「やれやれ、おっかないことするね。」


一瞬の出来事でした...

あれだけ無数にいたゾンビが一瞬で塵と化した


「僕のことを知ってここまで来たって感じだね。」

「旦那、注意してくだせぇ、さっき放ったのが奴しか使えない呪文ってやつでさぁ。」


あっしはこの呪文の怖さをよく知っている。

村を一瞬で塵と化す【ノヴァ】と呼ばれる呪文でさぁ...


「名を冠する者が使う呪文か、初めて見たな。」

「奴さんの手のひらから放たれる透明な何かに触れたらアウトですぜぃ!」

「ああ、わかった。おそらく消失した後から形状は球体だな。」


洞察力の鋭さ、これは中々にして...


「よくわかったね、でも、もう射程圏内だよ。」

「プロテクション!」


旦那、あっしのカードをさっそく!


「その程度の呪文じゃ防げないよ?」


早い、防壁を張った後にすぐ横に動いて回り込んで...


「なるほど、陽動ね。でもいつまで避けられるかな?」

「まずいな!」

「旦那ぁ!渡してるカードはまどあるんでさぁ、遠慮してたらやられやすよ!」


あっしは先に旦那に【ヴィーナスガード】を張ってもらったんで24時間は一切の攻撃を受付やせんが...


「なるほど、君は女神の加護を張ってるから余裕があるんだね。」


ノヴァがあっしを見てる?


「来るぞ、その場に留まるな!」


戦闘経験の浅いあっしにはよくわかりやせんが、野生の勘ってやつであっしはジグザグに走ってやした


「やっぱり司令塔を先につぶさないとダメかなぁ...」


再び手のひらは旦那の方に向いてやした...


「クリエイトボーン!」


召喚の呪文ではなく生成呪文を...?

一体旦那は何をするつもりなんですかぃ!?


「おっと、怖いね...きみ」


やり投げの容量だとしても、よくあそこまで正確に流れやすねぇ


「移動しながら確実に投擲する、中々いい判断だね...だけど!」

「グッ...」

「旦那、それは重力系魔法でさぁ!ヤバいですぜ早く手を打たないと押し潰されやす!」


旦那の元まで距離がありすぎる...カードを使うにもここであっしが使い物にならなくなったんじゃ本末転倒...どうすれば...


「ペインスパイク!」

「反撃呪文ね、確かに普通の魔法使いならここで呪文をとくだろうけど...」

「同時発動!?」


化け物ぞろいとは聞いてやしたが、魔法発動中にもう一つ魔法が使える何て...完全に計算外でさぁ!


「か、カタコンベ!」

「禁術!?それも詠唱で!?」


無数の骸があっしの目の前に現れやした...まるで墓地のような...


「これは分が悪いね、本気で消さないとヤバそうだ!」

「じゅ、重力からは解放された、問題ない。」

「旦那!次がきやすぜ!」


旦那との距離がだいぶ縮まった、これなら...!!


「旦那追加のカードでさぁ!」

「不要だ、今はほかの呪文を使ってまでの頭が回らん」


骸から無数の骨がノヴァに向かって飛んでいくのが見えやした...


「このびっくり箱を見るのは初めてだけど、ノヴァでかき消せないわけじゃない!」

「この地に散った有象無象の死者をここに集めた技だ。消されたとて瞬時に戻る!」


レベルが違いすぎやすぜぇ!


「確かに、消しきれないようだね、じゃあ術者をさき...」

「グールビジョン!」


一瞬でしたが、旦那が奴さんの隙を作ったみたいで!

ここならあっしでも援護が...


「クリエイトボーン!」

「ック、容易く当たるわけにはいかないんでね。」


奴さん等が被弾すればこの地から去っていく!


「おしい...ね!」

「し、しまった奴さんまだ魔法を!」


まだノヴァには魔法を詠唱することができたなんて...


「デスペナルティ!」


一瞬過ぎてあっしにも良くわからなかったんですが、旦那が目の前から消えて、現れたと思った矢先にノヴァが血相変えてどっかにいっちまったんでさぁ


「ま、まさか一撃もらうどころか、呪文を一つ封じる、それも僕の代名詞を封印するなんてね。」

「まだ、続けるか?」

「いや、もうこの地にはいずれにせよ居れないからね。まあ、またどっかで会おうよ。」


ノヴァが何か思わせぶりなことを言いつつ、この地は何とか守られやした

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