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hope the children ーこれは裏の世界で世界を救った子供達の物語ー  作者: 奈月四季
第一章 世界を救うため
5/8

【第四話】元男の子のJCです

やっと話が主軸に乗った気がします。

 目が覚める。


 目の前に広がっていたのは汚れひとつない真っ白な天井。


 ゆっくりと体を持ち上げる。なぜか体が軽い。


 ここがどこなのか調べるために、辺りを見渡す。テレビがあって、窓があって、鏡があって、ベッドがある。


 ふと、横に立て掛けてある鏡を二度見する。


 ん、誰だ?


 そこにいたのは白髪の綺麗な長い髪の華奢な見た目の女の子。でも、この部屋には俺一人しかいないはず。


 え、まさか俺?


 試しに右腕を上げてみる。鏡の女の子も俺から見て右腕を上げた。次は左腕を上げてみる。やはり鏡の女の子も俺から見て左腕を上げる。


 あぁ、そうだった。確か俺、性転換手術を受けたんだったけ。と、言うことはこれは俺!? あまりにも変わりすぎだろ、俺の面影が全くない。背も低くなっているし。正直むっちゃ、かわいいのだが......。


 それより確認しておかなければならないことがあるな。


 俺はゆっくりと手を胸に当てる。あ、ちっちゃいけどあるな......。その次は股に手を持っていく。ないな......。約15年間そこにあったものはなかった。


 あー、女の子になったんだ。思っていたよりも完璧な形で。


 窓を見る。そこには雲一つない空がどこまでも広がっていて、不安とまざりあいなんとも言えない不安感に襲われた。


 手術ってことは察するにここは病室か。


 ガラガラ。


 ドアが、開く。


「あー、銀君起きたんだね。あ、銀ちゃんか......」


 すごい圧で近づいてきた拓美さんに「どちらでもいい」と言った。


 え? 声たっか。まるで自分の声じゃないみたいだ。


「声まですっかり女の子になった。どうやら手術は成功みたいだな」


 なぜだろう。手術と言う言葉に少し違和感を感じてしまった。


「あの、手術って聞いていたので体が、どこか痛いと思っていたのですが」


 そうだ、手術といえば体を切り行う。術後の痛みはすごく痛いと聞いたことがある。まだ、体全部を見たことはないがそもそも痛みがしない。それとも今の自分には麻酔がまだ効いているのだろうか?


「えっとね、今回の手術は七割が魔術と魔法で行われたんだ。それに体を傷つけた場所は回復魔術and魔法で跡形もないはずだ」


「そうですか」


 なるほど。それなら可能と納得する。魔術だけじゃあれだが、魔法も含まれていることで可能と言える。何せ法則も何も関係にいんだから。


「そんな訳で銀ちゃんは完全な女の子と言うわけ。あと戸籍は蓮君にハッキングして女の子にしてもらったよ」


 蓮のことだから大して驚くことでもないか。そのくらい当たり前にやってのける。


「あと、私の娘と偽って入学して貰うから藤原銀に変えて貰ったがよかったかい」


「別にいいですよ」


 スパイをするならここまでやらないとな。もし、ばれてしまったらこの見た目だからなにされるか分からんし。


「まぁ、そんな訳で退院だ」


「へ?」


 どこから出てきたかわからない声が漏れる。退院? いやいや、さっき起きたばっかしだぞ。


「普通だったらある程度リハビリとか、状況経過とか見るんじゃないんですか」


「いや、その必要はない。何せリハビリするような傷もなければ、状況経過は一度社会に放たないとわからないし。それにここの病院うちの組織が経営してるから」


 放たないいとって、俺は何かの動物なのかよ。てか、マフィア経営の病院って。


「そういえば、この見た目誰が考えたんですか」


 素朴な疑問。自分でこうしてほしいと言った訳でも無いので先程から地味に疑問に思っていた。きっとどこかにこうしてほしいと言った人がいるからだ。


「それは私の()()


「は!?」


 え、拓美さんの趣味って......。えーーー。特に人の趣味にいちゃもんつけたりはしないが、ここまで来るとなんというか命の恩人と気持ち悪いが変にまざりあいなんとも言えない気持ち。こいつ、ただの変態ロリコンおじさんだわ......。


「さ、着替えた着替えた。服買って来たぞ」


 それはありがたい。が、ロリコンおじさんの服に今俺は全く期待などしていない。


「はい、まずはこれ」


 ロリコンおじさんが、紙袋をあさり最初に出したのはスポーツブラだった。確かに女の子なら必要だ。


「あ、はい」


 ま、まぁね。最悪の結末よりはよかったかな。と、言うより真面目でよかった。


「続いてはこれ」


 そう言って出され掲げられたのはシマパンだった。


「この変態ロリコンクソジジイ! なんちゅうもん買ってくれとんじゃい。もっとましな物はなかったんかい。ましなものは」


「えー、これしかないんだけど」


 そう、言って出されたのはイチゴパンツだった。


「......シマパンで、いいっす」


 あぁ、今度時間があったら女性陣に頼んで一緒に買いにいこ。


「あとは服ね。この中に全部入ってるから。じゃぁ、私は外で待っているよ」


 渡された紙袋。恐る恐る開けてみる。服と上着とスカートとハイソックス。どうやら、問題があったのは下着だけらしい。とりあえず一安心。


 俺は今着ている服を脱ぎ渡された服に着替えた。


 ん? 案外似合ってるかも。拓美さんって案外センスあるんじゃ...... いや、待てよ。俺はあの人の趣味に寄せられていて......。そりゃ、似合うか。


 もう、考えるのを止めた。考えていたら嫌悪感が止まらない。


 それよりスカートって思ってたよりスースーしないな。何だろう、剣道部に所属していたからかな。実際袴の見た目は長めのスカートみたいだし。中もちょっと違うだけだし。


 まぁ、いいや。


「終わりましたよ」といいながら俺はドアを開けた。


「おー、似合ってるじゃないか。さすが、私のセンス」


「あ、そうすね」


「無愛想だね。まぁ、いいやそろそろ家に帰ろうか。みんな待ってる」


「そうですね」


 荷物をまとめ俺は外へ出る。少々体に違和感を感じるが、時間が解決してくれるだろう。


「あ、そう言えば銀ちゃんが頼んだ武器届いたよ」


 やった。これは素直に嬉しい。自らが設計した武器がまさか自分の手にとれるなんて夢にも思っていなかった。


「なぁ、銀ちゃん親子の設定だからさぁ、手を繋がない?」


「却下します」


 俺はきっぱりと断った。















次がいつ出るかは未定です。誤字報告も感想もお気軽に。


キャラ紹介

名前:犬神銀もとい藤原銀(ふじわらぎん)

髪:白のロング

説明

世界を救うために自らの性を投げ捨てた元男の子。今は見た目JC。見た目は拓美さんの趣味に寄せてありそこで彼女は初めて命の恩人への嫌悪感を抱いた。

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