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hope the children ーこれは裏の世界で世界を救った子供達の物語ー  作者: 奈月四季
第一章 世界を救うため
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【第三話】世界を救うために女の子に

「さっき、俺のこと呼びましたが何ですか?」


「お、銀君来たか。ここじゃ話しにくい話だからちょっと廊下に出ようか」


 会議が終わる、直前に来いと言われたので拓美さんのもとに向かった。


 ここじゃ話しにくい話? いったいどんな話なんだ。そんなに他の人に聞かれてはいけない話なのだろうか。


「さて、折り入っての頼みなのだが......」


「はい」


「女の子になってほしい」


「は、え?」


 折り入っての頼みが、女の子になってって。予想外過ぎて、苦笑いしかできない。


「えっと、女装ですよね?」


「NO、NO、性転換手術を受けて完璧な女の子になってもらいたい」


「待って、話が見えない。まずは、理由から」


 女装だと思っていた。手術まで走って完璧にって。いったい何のために。まぁ、それ相応の理由があるのなら、命の恩人出し承諾しないわけでは無い。理由次第だけど。


 それより「NO.NO.」はうざかった。


「すまんな、まだ理由を言ってなかった。女子校の調査って言っただろ。実は情報だけじゃ足りないんだよ。実際そこに一人入学させてスパイとして働いてもらわないといけないんだ。ただ、スパイとして送るのであればここの人全員顔がばれている可能性があるんだ」


「まぁ、そうですね」


 確かにスパイは顔を整形するとか聞いたことがある。ばれてしまえば元も子もないからな。だが、なぜ俺なんだ。女子校に通わせる位だったら女の子を使えばいい。こちらにだって女の子が、四人もいる。その中から選べばよかったんじゃないか。わざわざ、男である俺に性の壁を越えさせる必要なんて無いんじゃないかって。


「でも、最近の技術はすごくてな、整形する以前の顔を予測できる機械があるんだよ。うちのスパイさんに使って見たら整形する以前の顔とほぼ一致しちゃったんだよ」


 そんな、機械があるのか。何だかんだで技術の進歩ってすごいな。どんどん世界が便利になっていく。ドラ○もんのようなことがいずれ現実になる日ももう近いのだろうか。あぁ、でもあの世界には魔術や魔法何て概念はなくむしろ無いとまできっぱり言われていたっけ。


「ただその機械の弱点としては、性別が完全に違っていれば後作動をおこし、そのままの顔を写し出すんだ。よって整形されていないと扱われる。おまけに、この手術はうちの組織でしか出来ない。だから気づかれる可能性はほぼゼロだ。あとは遺伝子の関係でできる人と出来ない人が出てくる。この中で適応していたのは君だけだった」


「そう、ですか......」


「何より、君は家族や仲間を危険にさらしたくない人柄だろ。他の人を危険にさらしたくない思いが人一倍強いはずだ」


「確かに、そうですが」


 確かに俺は友達や家族が犠牲になるなら、喜んで自ら犠牲になる。そのあとどんな結果になろうが、目の前で大切な人たちが死んでいくのはトラウマだった。


「はぁ、言う気はなかったんだけど、言うしかないか。君の親を殺した犯人。あれは敵の組織の者だ」


 俺の親を殺したのは敵の組織......。


 最低か、この人。こんなこと言われたら復讐する気しかわいてこないじゃないか。敵を打ちたくなるじゃないか。


「ははっ」


 口から笑みがこぼれる。


「いいでしょう、やってやりましょう。世界を救うために、()()()()()()()


「すまないな。いい忘れたがこの手術一度すると元の、性には戻れなくなる。その代わりに完璧な女の子になることはできる。いいんだな」


「いいですよ、もう」


「わかった。感謝の印として君が昔私に熱心に説明していた空想上の武器をつくるとしよう」


 あぁ、そんなことが昔にあったな、いまだに気に入ってるからちょうどいい。当時はお金がかかると言われて却下されたがな。


「この話は、私から伝えておく」


「よろしくお願います」


 ・


 ・ 


 ・


 ーー二日後、マフィア社内にて。


「ではここに寝転がってください」


 白い服を着た男性に手で示された先にあるのは手術台だった。


「あ、はい」


 俺はそこに座り、ゆっくりと寝転がる。


 腕に一本の針が刺される。チクリとした痛みが一瞬腕を走る。


 意識が朦朧としてくる。


「では、これから完全型性転換手術を始めます」






次はいつ出るかは未定です。できるだけ早く出すつもりです。

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