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もうちょっとで転生したらバランスボールだった件  作者: 辛味亭
第02章 どれいのさんすけ
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027.かっか

『借りて借りて借りて踏み倒す異世界逃走記!?』と同時投稿

「ケイ様の褒美としては、報奨金は別として、領地を持たない空いている爵位でよいか? 義務がなく、権利だけを有する名誉職みたいなモノだが」


「そ、それくらいなら」


 ギルド長だって、爵位を貰ったんだ。

 ほんのちょっと我慢すれば良いだけだ。


「後、騎士の称号も貰ってもらえんか? これだけの偉業を成したモノに騎士の称号を与えんとなると、皆のやる気がな・・・それに、軍ならまだしも、個人で国の窮地を救われて、なんの栄誉も与えんとなると国のメンツというのがな」


 国を救っても栄誉すら貰えないのは虚しいし・・・・・・後続のことを考えれば、断れないよな?


「し、仕方ない」


 立場的にノーといえない。


「宰相、ケイ様が爵位と称号を貰ってくれるそうだ。ほれ、準備してたのを」


 何その晴れやかで、喜びに満ちた顔は?


「はい、王様」


 ササササっと、表彰盆を持って台代わりになる宰相。

 偉いさんも大変だなぁ。


「ケイ様、こちらに」


 言われた通りに、王様の前に移動する。


「略式になるが、ケイ様、クオン王国、大公の爵位及び、クオン王国、騎士の最高位の称号、ケイ勲爵士を与える」


「ちょ」


「「「「「「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」」」」」」



     パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ



 確かにOKを出したけど、ここまでの爵位と称号だとは思わなかった。

 当然、今更、断れるはずもなく。

 胸に勲章を付けられた。


「ケイ閣下の誕生だ」

「閣下、おめでとう」

「ケイ閣下、ばんざーい」

「おめでとうございます。ケイ閣下」

「閣下の爆誕だ」

「大公さま、ばんざーい」


 まぁ、貰ったモノは仕方がない。


「ケイ閣下、これからも頼むぞ」


 ポンッと肩を叩かれた。


「はい。で、王様、お願いがあります。今回、なし崩しにオークを狩りましたが、出来れば、年齢による討伐対象の制限を例外的に外してもらえませんか?」


 12歳になるまで、冒険者ギルドのルールで野うさぎしか狩れないんだ。

 冒険者ギルドのランクアップに、ゴブリンの討伐などがあるため、12歳になるまでは、冒険者ランクFからランクEになれない。

 正直、ランクはどうでもいいのだが、素材やスキルスクロールが欲しい。


「それくらい。良かろう。元々は安全のためのルールじゃ、ギルド本部長に伝えておこう」


 よし、これで、狩り放題だ。


「ケイ閣下、これから、どうするんじゃ?」


「今日のことでしたら、眠いので、頂いた青い屋根の屋敷に戻って寝ます。そして、今回、王都に来た目的の奴隷を買いに行きます。背中を流してくれる奴隷が欲しいんです」


 後、いちゃいちゃ出来る奴隷な。


「背中を流すくらいなら・・・」


「王様! さすがに立場を考えてください」


 宰相が突っ込む。

 と言うか、声は小さかったが、みんな、王様のように呟いていたんだが?


「こほん、ケイ閣下。明後日、今回の件でパーティーを開こうと思うので主賓として参加して貰えんか?」


 あー、さすがに、出ないとマズいよな。


「分かりました。王都にいるようにしておきます」


「すまんな。後で招待状を屋敷に送っておこう」


「では、さすがに眠いので、屋敷に戻ります」


 一礼して、部屋を出て、【飛行】でサクッと戻り、ぐーすかと眠った。


く、やっと本筋に戻った。

全ては、ジェリドが悪い

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