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もうちょっとで転生したらバランスボールだった件  作者: 辛味亭
第02章 どれいのさんすけ
15/31

015.さんざい

 半年ほど前に、会ったことがあった。


 武器を持たせたら最強と言われたアームズストロング家。

 王様に招待された御前試合で戦ったわ。

 アームズストロング家の3世代5人とな。


 スパインの爺さんのインパクトがありすぎて、スパインの印象が薄かったぜ。

 だから、記憶があやふやだったのか。


 アームズストロング気の面々に会ったのは飛び入り参加で出場した武器あり部門と武器なし部門で、【剣聖】スキルと【拳聖】スキルでどちらも無敗で終わった。

 要するにどちらも優勝したってことだ。

 チートだよチート。

 反則だよな。


 で、その結果、俺がその御前試合の報奨を貰うときには、当時、アームズストロング家の当主だったスパインの爺さん、息子に家督を譲って、家を出たらしい。


 でも、さっき、爺さんにも伝達頼むって言ってたような??


「では、ケイ様、門を通って中へどうぞ」


「あ、ああ、検査が終わっていないが、いいのか?」


「大丈夫です。王様もケイ様なら、顔パスで許可するでしょう。と言うか、これからは門兵の詰め所に来ていただけると、嬉しいのですが・・・」


「分かった。分かった。今度からそうしよう」


「よろしくお願いいたします」


「ケイ様、わたしの私服で申し訳ありませんが、服屋まで、お羽織下さい」


 あ、いい匂い。

 女の子独特のいい匂いがする。


「ありがとう。ナトア」


「では、ケイ様、お召し物を買いに行きましょうか。代金の方はお任せ下さい」


 スパインに連れられて、お城へ続く、広い道に出店している王室御用達の服屋へ・・・。


「申し訳ありません」


 スパインが服の代金を支払えなかった。

 所持金が足らなかったんだよ。

 土下座じゃないけど、深々と頭を下げている。


「いいよ。いいよ」


 としか、言えねぇだろ?


 王様がポンッと買ってくれた服と同じ仕様で頼んだんだぞ。


 布がそんなに高いと思わないじゃん。

 海わたってくる品物は、希少価値と船代で物凄い価格になるってよ。

 それが、貴族の息子のスパインの予想と所持金を遙かに越える金額だった。

 織る段階から模様を入り込んだシルクの布をオーダーメイドで複数のお針子超特急の仕立て・・・高級車1台分の金額をオーバー。

 俺にもキツい金額だった。

 奴隷購入の予算が・・・。


「必ずビッグフープ家に出させますので」


 頼むよ。

 本当に。

 マジで。


「あそこです。あの青いレンガ屋根の白い大きな家がケイ様の家になります」


 赤いレンガ屋根の中に一つだけポツンとある青いレンガ屋根の一際大きい家。

 やっぱり間取りとか気になるよな?


「先行って見てくる」


【飛行】


 俺は【飛行】スキルを発動させて、飛び出した。


 マッハは越えてないけど、すぐ到着。


 でけぇ。

 マジでけぇ。

 今は亡き俺の元相棒のようにマジでけぇ(願望的観測)!


 玄関の前には10台は置ける駐馬車場完備で、3mの高さはある門。

 その門の横には、警備兵まではいないけど、詰め所が設置されてる。

 門と建物を繋ぐ道の真ん中にはお約束の噴水まで。

 2階建てで、横幅200mはある建物・・・。


 これ、俺んの?

 マジで?


 おっ、第1家人発見!

 武器を持ったメイド服の少女がいる。


 って、なんでいるの?


 管理人は年老いた爺さんだって聞いてたんだけど?

 爺さんだから、年老いてるんだけど。

 いや、年老いたから、爺さんだ。


 今はそんなのはどっちでもいい。


 族が入って管理人の爺さんが身動きとれなくされたのか?

 もしかして、あの少女の中の人が爺さん!?



【拳聖】



 戦闘モードにして、とりあえず、第1家人と接触だぜ。


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