8羽:天才とは、『生まれながらの才能』とはよく言うけど、コイツが本物か
2015年11月16日
トロイ=マイペース
へたくそ=個性的な
ぶさいく=愛着のある
などなど、言葉とは言いようでプラスの意味を持たせることができるもの。
でも。
ムスメの行動はトロイ。
足も、食事も、着替えたりすることも。
遅すぎる。
スピード感はない。
何をどうしたらそんなにゆったりしていられるのか。
気がかりになる。
結構な頻度で教えているつもり。
『時間は待ってくれない!』
『時間はお前の為に都合よく動かない』
よくある格言を。
お風呂に入る直前。
ムスメは大きい携帯(うちではiPad2をそう言っている)を見たくてウダウダ言っていた。
「頭洗うの遅いんだから、早く入っときなさい。パパはトイレ行って来るから」
「わかった」
そうそう。
口癖のように言い放ち、ムスメはトイレに行って用を済ませ脱衣所に向かった。
入れ違いで俺はトイレへ。
出すのにかなりの時間がかかった。
お腹の調子は未だに危険度レベル4。
いつ噴火してもおかしくない状況。
だから、出し尽くすのに時間がかかった。
『バタンッ』
はぁ????
脱衣所の扉の閉まる音が聞こえた。
今閉めたって事は、まだ脱いでないのかよ・・・
おせぇ。
間もなく、トイレのドアが自然にゆっくりと開く。
「うんちしたくなった。」
裸のムスメが登場。
「ふざけんなーーーーー!」
思わず、怒号が出た。
何のために先にトイレに行ったのか。
洗うことが苦手だから、少しだけ手伝う。
時間がかかるからだ。
そして、何のために格言を教えてるつもりか。
さすがに、堪忍袋の尾が切れた。
「一人で風呂に入れ」
鬼になった。
ならざるを得ない。
ならなければ、ムスメはこのままだ。
成長が見込めない。
ムスメを待たず、風呂に入り、せっせと洗う。
湯船に浸かる頃、ムスメが入ってきた。
「自分で洗って、一人で上がって来い」
「わかった」
いつも入れてる入浴剤は今回は入れない。
ヨメも入れてないし、自分だけ使うのはもったいないから。
白湯で温まったかは分からないが、ムスメを置いて風呂からでる。
5分置きくらいで声をかける。
一応、生存確認だけはしなくては。
声をかける。
声が戻ってくる。
大丈夫そうだ。
夕飯の湯豆腐作りに取り掛かる。
出来上がる頃合にムスメは上がってきた。
拍手もの。
初めて一人でお風呂に入ることをやり遂げた。
さすがにコレに対しては誉めた。
誰の助けを借りなくても出来るじゃねぇか。
親の考えを、一人でお風呂に入ることをどう感じたか、
「パパは何を教えたいか分かった?一人で入ってみてどう思った?」
2つの質問をした。
「電気が点いてて怖く無かったよ。」
答えは1つだけ。
さすがに4歳の幼児には、時間の概念は伝わりにくいか。
時間をかけて教えていくしかない。
自分の肝に命じた。
追加でもう一言返ってきた。
お!
予想以上のもう一言。
そうだよ、待ってたのはその答えだよ。
伝わるものは伝わってるんだ。
安心した。
「きき湯も入れたよ」
「ざけんなぁぁぁぁぁぁ!!!」
爆笑のツッコミが先走った。