76羽:親のアシスト補正
2016年1月23日
本日は園の参観日。
ということで、参観してきた。
まぁ、金髪はかなり浮いているんだが、なんとなく俺の人格を理解してもらえてるのだろうか、ムスメの同級生の保護者の方とは普通に話ができるまでになっている。
勿論、先生も含め。
まずは、水性絵の具を使ったお絵描き。
先生の話を聞いてから準備に入る。
俺は近くにいる保護者に声を掛け合いグループを早速纏め上げ準備を颯爽と終わらせて、子供たちはお絵描きに入る。
子供たちのタッチ、色使いは様々。
戦隊物をイメージしたのであろう、赤、緑、青を使う男の子。
色彩りを混ぜ合わせ、もはや黒に近くなった筆を操る事を楽しむ男の子。
親の力を借りてピンクを用いて形良くハート描く女の子。
赤、黄、青のみを利用して赤を基調とした訳の分からないものを描くムスメ。
それぞれの個性が見えてくる。
ムスメは年中組。
俺は飽き足らず、子供への好奇心、心理というものを見たくて、年長さんの絵をフラフラ見て回る。
「おぉ、レベルが違う。形になっている。風景になっている。色使いが鮮やか。」
感嘆を呟きながら、ムスメが年長へ上がればこうなるものだろうかと少し心配になった。
お絵描きを一時中断し、外での体育遊びへとスケジュールは流れていく。
一通りの準備運動を真剣にこなす子もいれば、親の足元で泣き縋る子もチラホラ。
遠目で嬉しそうにムスメが手を振っていた。
ダッシュで走ってワザと近寄ってみる。
「いやいや、ここまで呼んでないから。」
すかさず、ツッコんでくれる先生。
さすが、解ってらっしゃることで。
子供たちは先生の指示と笛に従い、ダッシュを数本こなし、赤ちゃんの様にハイハイ競争を。そして、四つん這いをして馬になりきり競争する。
さすが、うちのムスメ。
ぶっちぎりでビリだ。
先にゴールした子供たちから、
「がんばれ!がんばれ!がんばれ!」
の声援が飛び交う。
一方、保護者合わせ、俺達は爆笑。
馬とは呼べない。亀とも呼べない。
『貞子』が膝を着かずゆらりゆらりと呪うかの様に躯体を揺らしながら移動するさま。
それでも、ムスメは必死だ。
「かわいいー。」
保護者から声が上がるが、とても可愛いと言えるモノではない。
「はぁ、誰の血ぃ引いてるんだか。」
ダンナに聞く。
「私の血じゃないよ。」
即答。
「でも、運動神経って母親の血を継ぐっていうだろう。」
「運動神経はね。ただ、あそこまで悪くはなかったわ。」
うん。足腰から鍛えなおそう。
次は直径4m程の円の中に収容される子供たち。
円周には取り囲むように保護者が位置する。
そして、転がしドッジボールを始める。
幼少期を思い出してもこんな遊びを始めて見た。
360度位置からボールを転がし続ける保護者。
それから必死に逃げ惑う子供たち。
滅茶苦茶にはしゃいでいる。
ワザとボールに当たって罰ゲームをこなす男の子。
なんとなくで躱す女の子。
ドッジは続き、ラスト4人の生存者。その辺りでムスメは当たってしまった。
俺の中では善戦したと思った。
しかし、ムスメは負けたことに、当たった事に相当悔しかったらしく、ダンナに泣き縋る。
「負けたくなかったら、頭を使うんだ。泣くより先にルール内で次に勝てるように作戦を練る。泣く暇があったら努力するしかないんだよ。それか、勝ち負けを気にせず、ひたすらに楽しむ。負けて泣いてもみんながつまらないだろう。ほらほら泣かずに次を楽しんで勝ちに行こう。」
俺は、勝ちへの攻略と楽しむ事の大事さを諭す様に慎と囁いた。
ムスメは歯を食い縛って泣き止み、負けグループへと去って行った。
理解出来たかは分からない。
でも、成長の一端が垣間見えた気がする。
負けず嫌いな性格は俺そっくり。
ただ、心技体がついてこないムスメの歯痒さは分かる。
ゆっくりでいいんだ。
しかし、確実の一歩を踏めるかどうかのアシストは親の役割。
本人の得意分野を大いにアシストしよう。




