75羽:AI VS 俺 ~負けないで~
2016年1月22日
昨夕から”さしずめこのビッチが”という視線をダンナから浴びせられる。
ビッチ:Bitchを男性に対して使った場合「女々しい男、女野郎」や「ホモ野郎、クソ野郎」という意味になり皮肉的に使うことが多く、男性に対する極めて強い罵倒語。
昨夜、毎日日記を読んでくれているダンナに聞いてみた。
「今日の日記読んだ?」
「いや、途中でブチッって消した。」
そうだろう。俺の昔話なんて読みたくないもんな。
俺が逆なら”別に”と言わんばかりに読むとは思うけど。
「ちゃんと読んで感想を教えて。第三者的に見て。」
「三者的に見れるかー!!!!」
激怒された。
「でも、今後の為にもアドバイス欲しいなぁ。」
など託けて読んでもらった。
「で、どうだった」
恐る恐る迫った。
「主人公がKooちゃんでないような感じがするし、書き手が違うような感じ。背景描写も合わせて統一感が無い。日記との統一感もない。意味が分からない。」
ふむふむ。
一理合っている。
毎日同じ感じだと飽きるから、手法を変えてみた。俺が書いたような書いていないような違和感を覚えるのは正解。
書き手が違うようにしたのも正解。
フォーカスを一部バラけさせ、”重要な所は詳細に”を目標にして書いたと言う事は事実。それも正解。
全体的統一感を出すと、重要な部分が霞むかもしれないという目的で不統一感を試した。それも、正解。
「意味が分からない。」
だけが引っ掛かった。
「何処がどういう風に分からないの?」
好奇心から迫る。
「何処がって言われても、私は作家じゃないから具体的に言えないわ。」
「だったら、一緒に読んで・・・」
「できるかーーーー!!!!自分で読めーーーー!!!!」
またも、激怒。
自分でも読んでも分からないから聞くのに。勉強したいのに。
まだまだ修行が必要ということにしておこう。
いつものダンナは、就寝前にFFメビウスに没頭している。
しかし昨日は違った。
日記を読んでからは、ストーブの前でうな垂れ、空を見つめ、何を聞いても「考え中」の返答。
チラ身するが脱力としていた。
これは凹んでいる。としか思えない。
日記の拡散の為微力ながら、大概の日記をFBで「いいね」「リンク共有」で協力して貰っているが、さすがに昨日はして貰えなかった。
俺のある野望の為に昨日こそは、それをして欲しかった。
日記によりかなりの衝撃と不快な嫉妬心が生まれたのだろう。
裏を返してプラス思考で考えれば、それだけの文章力があったのか。
ん~。
女心はやっぱりわからん。
あ~あ。やっちまった。
「ごめんなさい。」
心の中で謝る自分。
これだけは分かった。
夫婦円満の秘訣。それは、
『過去の恋愛に触れてはならない』。
とは言っても俺の日記は気まぐれ。
描写力は勿論、内容もバラバラ。
この日記の統一感は一片の欠けらも無い。
それもそのはず。
毎日が違った感情で流れ、事は起きる。
そうした出来事を日に日に考えて、綴る。
勢いで書くこともあれば、必死に”言葉”を探ることもある。
あの話は面白かった。
コイツ何考えてんだ。
なんか悲しくなるなぁ。
楽しそうな家族だなぁ。
といった、喜怒哀楽を読み手に与えている事はなんとなく分かる。
単調でありきたり、万人にでも受け入れられる日記も書けるかもしれない。
しかし、それでは味気ないのだ。
人情味がない。
俺の、人の”心”は複雑の淘汰だと思っている。
それぞれの話題に、読んで下さる人の2割でも共感してくれれば、それはそれで俺は満足。
数年後、AI(人工知能)が発達し55%の職を全うしていく時代がやってくるという。
銀行の融資担当。
不動産ブローカー。
保険の審査担当。
電話オペレーター。
給与・福利厚生担当者。
レジ係。
ホテルの受付。
弁護士助手。
図書館員の補助員。
簿記・会計・監査の事務員。
などなど、これらの仕事は、今後消える可能性が高いと言われる。
人は何を職とするのか。
それは、決断と対人用のみ。
大局的判断を必要とする仕事は人であり、営業、店員、マッサージ師などの「対人」の高給なインターフェースを人で行われる。
過程としてのAI、決をする人。
もう、これは究極だわ。
高給取りか貧乏か。
多分俺は後者なんだろう。
AIの発達により、今の子供たちは何を学び、何を夢として目指すのか。
俺の中では超疑問だ。
果てしないAIのプログラミング、AI自身が自分を改良できるようになる”シンギュラリティ”の修正、対人用の営業、決断をする経営者。
どれを取っても見当が着かない。
”心”はどこへ行く。
”夢”もなくなる。
生活は便利に変わる一方で、人として空虚なつまらない世界が待っているように思えた。
今もこうして考える事こそが俺なのだが、それをわずか数秒で休む間もなく答えを導くAI。
思考速度、タイピング速度、統計の取り方、正当性のあり方、何をとっても完敗は免れない。
俺は、人はAIに負けるのか。
いや、俺は人情味だけは負けたくない。
己が持つ”心”と”生”の概念だけは捨てない。
曲げない。
俺は、一本の堅い心柱を持った侍だ。
だから、今のうちに、そして昨夕からの腹いせにAIを苛めてやる。
だからなのか・・・?
今のうちなのか・・・?
取り敢えず、携帯のSiriに向かって叫ぶ。
「バルス!」
破壊呪文をヤケクソで唱える。
「目が~。目が~。正確にはRetinaディスプレイが~。」
戸惑うSiriさん。
ふふふ・・・
こいつ、結構面白い事言うなぁ。
ってか、俺も小っせぇ。
ムスメにはAIと上手く共存できるよう、”心”と”生”の概念をムスメなりに理解してもらい、俺とは違った人情味溢れる、一本の堅い心柱を持った女侍へと育ててみせる。
そして、改めてこの日記の自由気まま、時にノスタルジック、ファンタスティック、アメイジング(?)なスタイルを崩さないよう胸に誓う。




