表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/208

7羽:無駄な絡みなんてない・・・かもしれない!

2015年11月15日


幼児のサッカー。

それは、ラグビーと変わらない。



県が主催する幼児ガーデンサッカーを見学。

別にうちのムスメが参加するわけではない。


いつも保育園にムスメを迎えに行くうちに、年長組の男の子から

「俺と友達になって」

と、言われるがまま、一応友達となった。


ムスメを迎えに行く度、ガキにカンチョーされる自分。

無駄に絡まれる。

ガキが・・・

大概、腹筋あたりにボディを打ち返す。

大人気ない自分。

嗚咽するガキ。


でも、ガキはウケル。


28歳差の自称友達というガキに、

「サッカーの試合に出るから見に来い」

と、上から目線で言われ見に行ってやった。



試合開始までに余裕で到着するはず・・・だった。

誤算だ。

道を間違い、しかも渋滞。

挙句の果てに駐車場は空いていない。

会場から2km離れたところで、路駐することに。


時計を確認。

試合始まってんな・・・

遠くからでも歓声が聞こえる。

子供を応援する親の叫び声。

怖~~~よぉ。。。

ムスメを無理やり急かせ、自分の体温の上昇を感じながらも急ぎ足。

息が上がる。ジャージを脱ぎ、腹に巻く。

対照的に、ムスメの足取りは軽い。

ちくしょう。

運動不足かよ。


汗だくで会場に到着すると、人で溢れていた。

幼児用のサッカーグラウンドは、20ほど。パネェ。

ガキのチームを探す。

見慣れた体操服のおかげで、意外と早く見つけられた。

他のチームはサッカーらしいユニフォームなのに、ココは体操服。

容から入ればやる気も可愛らしさもアップしそうなのに。


ガキに会う前に先生達に挨拶。

やはり試合は終わっていた。

あちゃー。。。

1試合目:1-0。

友達であるガキが決めた得点が決勝点だった、と。

やるじゃねぇか。ごめんよ、見てなくて。


やっとガキと話す。

彼は照れていた。

いつもならじゃれてくるのに、何もしない。

違和感。

言葉少なく、彼は彼のリアルな友達と練習へ。


ん???

私服の先生たちの姿も。

見慣れない。

若い姉ちゃん達にしか見えない。

いつも笑顔で可愛い先生達。

容ひとつで更に可愛くなるんだぁ。



2試合目まで暇だ。

別のグラウンドの試合を見に行く。

おーーーーー!

オフェンスとディフェンス。

ポジション分けされた子供達。

パスもしている。

サッカーになっていた。

圧勝。

次元が違うねぇ。



空き時間。

審判をしている男子が暇そうにボールを蹴っていた。

無神経すぎる自分がでてしまう。

そう、パスのアピール。

彼は、軽くインサイドで送ってくれた。

ボールが何往復かするうちに、俺もフットサルをしていた頃の様に、体と頭を動かす。

彼もフェイクをかけるように、パスを出す。

動きからして彼は現役っぽい。

なんか気持ちいぃぃぃ。


距離を詰め会話をしながら、蹴りあう。

彼は、サッカーで有名な高校の1年生。

現役のサッカー少年だった。

しかも、1年生の中ではレギュラーだと。

俺は、昨日の高校生サッカーの県予選決勝を見ていた。

彼の高校は準優勝。

惜しかったね。これから県のサッカーを盛り上げてね。

なんてことを語り合いながら時間は経っていく。


ボール1個あるだけで現役少年と仲良くなれた。


さすが。

ボールは友達。

ボールで友達。



ガキの2試合目が始まる。

アイツはぁ・・・

は???

今度はキーパーかよ。

ゴールを決められるところを見ておこう。ふふふ。

意地悪なことを考えていた。

一転。

一方的にガキチームが攻める。

ほとんど相手陣地でボールが回る。

キーパーのガキは暇そう。

いや、暇だ。


ボールに群がる子供達。

連携もくそも無い。

今にもモールを組んで、スクラムする勢い。

団子。餌に群がる蟻。

ドリブルなのかシュートなのか、クリアなのか。

さっき見たチームと明らかにレベルが違う。

それでも、ゴールは決まる。更に決まる。

最終的に6-0。

圧勝。

1セーブのガキに声をかける。

ナイスセーブ。よかったぞ。

彼は、ニヒルな笑顔を浮かべて、軽やかに駆けていった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ