41羽:さしずめAKB48
2015年12月19日
序章。
過酷な訓練を受け、圧倒的指示を受けカリスマ性を備えたAKB48。
彼女達の舞台裏もこうだったのだろう。
昨晩の追記を更新した直後。
突如訪れる、吐き気。
トイレに駆け込む。
「う゛ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ・・・」
吐いた。
飲んだビール5、6杯だろうか。
俺の中では普通。
「う゛ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ・・・」
飲み会の時、食事をあまり摂っていなかった。
ほとんど、女性人に食わせた。
更に当日の昼食は、チョコレートの欠片3つ、みかん3玉。
胃袋が持たなかったのだ。
「ブリブリブリブリ・・・」
今度は下から。
最悪だ。
吐いて口を拭いて、ケツを吹いて・・・
交互に繰り返す。
千鳥足。
完全に泥酔状態だった。
少しは落ち着いた。
「風呂は入ろ。」
潔癖ではないが、飲んだ後は風呂に入らないと気がすまない。
匂いを取りたいのだ。
極寒の浴室。
寒気のおかげで、完全に正気に戻る。
「くぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
「ぐるぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
寒さのあまりに一人絶叫を繰り返す。
湯船に湯はない。
シャワーを浴びる。
体育座りよりもコンパクトになる。
第3形態の超体育座りで浴び続ける。
首元を中心に浴び続ける。
縮こまっているムスコ。
「ぬぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
絶叫が止まらない。
なんとか滝行を終え、タンクトップ、トランクスだけでストーブの前で縮こまる。
ストーブにお尻を向け、下から暖めようと試みる。
同時に、ゲーマーの務めをする。
メビウスFF。
満タンになったスタミナを消費しにかかる。
「あっつ!」
ケツが燃えるかと思った。
ストーブに近すぎた。
少し離れて、スタミナ消費を進める。
気づけば、朝4:30。
いつの間にか寝落ちしていた。
「寒っ。」
ストーブも消えていた。
酔いも覚めていた。
心地よく布団へ潜り込み寝入った。
本編。
8:00起床。
今日はムスメの大事な園での発表会。
青ざめた顔でリビングへ。
酔いは無い。
しかし、足はむくみ、気だるさが抜けてはいない。
二日酔い。
そんな感じのだるさ。
9:00会場の為に準備を進める。
お父さんの見せ所。
場所取りの当番だ。
鈍足で準備を済ませ、9:00ちょうどぐらいに園へ向かう。
親御さんの数はまだ少ない。
前方、舞台に向かって左の位置で陣を取る。
昨年は右側だった。
右側は、窓の開け閉めが頻繁にあり寒かった。
今回は逆サイドで安定した気温で見ようと試みる。
一人で待つ。
時間の流れが遅く感じる。
10時開演まで待てるのだろうか。
携帯を見る。
「電池残量21%か。」
ゲームもできない、電池の残量。
段々人も増えてきた。
同時に、吐き気が戻ってくる。
「やばい。」
と思った瞬間ダンナの姿が。
「外に出たらR君見つけて、もう来ちゃった。」
「よかった。代わってくれ。」
一度、家に帰ってリセットする。
仕切り直して、園へ戻る。
ムスメは3つ、出演する。
ダンス、フラメンコ、鍵盤ハーモニカの演奏。
練習を繰り返した、この1ヶ月。
園で頑張ってきた成果を目の当たりにした。
一昨年は泣いて何も出来なかった。
昨年は、恥ずかしがりながらもある程度やった。
スタンバイ中、ムスメと目が合う。
ニコニコしながら余裕の笑顔を見せる。
大人びたダンスを披露する。
しかも、センターで歌いながら。
フラメンコも鍵盤ハーモニカも完璧。
堂々たるダンス、演奏だった。
舞台上でもニコニコしながらコッチを見ている。
安心して見られた。
成長し堂々としたムスメの姿。
「よくやった。」
ムスメの出番が終わると颯爽と帰る。
本当はラストの年長さんの分まで見たかった。
あいつ等、よく絡んでくるから最後の発表会を最後まで見届けたかった。
しかし、精神的に限界がきていた。
「ごめんな。」
名残惜しくも園を後にした。
遅れてダンナ、ムスメが帰ってきた。
「よく頑張ったね。上手だったよ。しかも、センターとかやるねぇ。」
素直に褒めた。
頭を撫で回す。
ムスメは溶けるような笑顔で満足感を露にしていた。
「H君がkootの事探してたよ。」
ダンナが伝えてくる。
残念でならない。
「褒めてもらいたかったんだろう。」
そう、あのサッカー少年が俺を探していた。
「最後まで見届けてやれなくて、ごめんな。」
心の中で謝る。
ムスメの成長は素直に嬉しかった。
けれど、最後まで見届けてあげられなかったという行為が、苦々しい感情さえ覚えた今年の発表会。
来年、最後の発表会。
更に成長していくだろう、子供たち。
それに応えられる、支えられる「プロデューサー」という親になりたい。




