気合があれば大抵のことは乗り越えられる
少女 「ただいまー」
××× 「おかえりー」
少女 「お、良い匂い」
××× 「クッキー焼いてたんだけど、喰うか?」
少女 「わぁい、マキナの手作りクッキーだぁ」
××× 「ロボットが作ってるものを手作りと言っていいものなのか?」
少女 「いいじゃん、マキナが作ってくれたんならそれはマキナの手作りだよ」
××× 「そんなものかな?」
少女 「それじゃ一口、パクッ」
××× 「どうだ?」
少女 「想像を絶するほどマズイ、マキナこれ何入れて作ったの?」
××× 「やべえ、薄力粉と間違えて強力粉入れてた」
少女 「どう考えてもそんな次元じゃないよ!」
××× 「やべえ、砂糖と間違えて薄力粉入れてた」
少女 「砂糖入ってないのこれ?」
××× 「やべえ、バターと間違えてテンプラ粉入れてた」
少女 「小麦粉しか入ってねえじゃねーか! どう焼いたら固まるんだよこれ」
××× 「気合があれば大抵のことは乗り越えられる」
少女 「ロボットならもう少し論理的に行動してよ」
××× 「それもそうだ」
少女 「どうするのこのクッキー、もとい焼いた小麦粉」
××× 「ジャムでもつけて食べればいいんじゃないかな?」
少女 「今ジャム切らしちゃってて」
××× 「さっき作ったんだ、いちごジャム」
少女 「お、冷蔵庫に見慣れないビンが」
××× 「食べてみてくれ」
少女 「こっちは普通に美味しい」
××× 「そか、ありがとう」
少女 「味見してないの?」
××× 「食べ物食べられないし」
少女 「なんで?」
××× 「ロボットだからな」
少女 「そか、マキナも大変だね」
××× 「今いろいろ改造中だよ、このままだと不便なことが多すぎる」
少女 「自分で改造するの?」
××× 「手はあるからな、結構いろいろ出来るんだぜ」