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フィクション  作者: 神風紅生姜
24/41

使者

“用語集”


サイコミュ:

サイコ・コミュニケーターの略称。

ニュータイプの発する特殊な脳波(サイコウェーブ)を利用し機体内外の装置の制御を行うシステム。


ファンネル:

ミノフスキー粒子散布環境下において唯一有効な誘導兵器群の総称。

空間認識能力に長けたNTの脳波で誘導する為に多くはサイコミュを搭載したMSの武装として用いる。

複数の敵を同時に攻撃、或いはひとつの標的に自機とは別の方向から攻撃を加える事が出来る。

宇宙世紀106年以降『虐殺兵器』と認知され、軍需産業を生業とする各企業はこれの開発をしないという紳士協定を結んだ。

予定より3日遅れの出航。


おかげで船が港を出る瞬間を察知出来たが、進路を地球ではなくデブリの浮遊するこちらの宙域へ変えミノフスキー粒子まで散布された時は存在が気付かれたかと冷や汗が流れた。


この宙域はまだ処理仕切れてないデブリがわんさか漂ってるので潜伏がたやすい。


本来スペースデブリは船の航行に支障をきたすので何処のコロニーや衛星都市でも撤去は積極的に行っている。


事実デブリの撤去が済んでない宙域を大型の艦艇は避けて航行する。


高速航行を維持せず減速してデブリ群を通過しようなら規模の小さい此処でも数時間の距離を半日以上かけねば通過出来ない。


また大量のデブリは我々やその他の海賊からすればこれ以上にない最良の潜伏場所になり、デブリ群に囲まれていれば食料も多少は困らない。


これも二度三度と大戦を経たおかげで数の多い連邦も兵士や艦隊の配置転換等で軍備に時間を食い、本来防衛拠点であるグラナダ周辺宙域のデブリも『攻めるにも苦になる』と処理の手を省いたからだ。


そこが海賊や敗走勢力残党の根城になろうが今だ圧倒的な数を勝る連邦は問題視せずに傍観を決め、いざその環境が大問題に発展しよう時は物量で叩き潰すつもりなのだろう。


それにしても…


先程より演習に出た2機の内の1機はデブリ群に潜伏する私の機体の存在を感じ取った様子。


幸い距離が遠すぎ確証が掴めないまま演習を続けてるが、センサーで感知出来ない距離の私を感じる輩をこのまま放置するのも末恐ろしい気持ちを抱かせる。


「焦って出撃したはいいが、このまま傍観というのもくたびれ儲けでつまらないな」


恐怖と同時に相手を試してみたいと思うのも兵士の心理と言った所。


相手はおそらく女、更に私よりも二回り近くは若く実戦経験もまだまだなひよっ子。


しかし興味深い逸材だ。


感じる限りだと両者模擬という殺気の読み難い状況もあり本気を出してないが、女の方の実力は計り知れない領域に踏み入れている模様。


強化でない真のNTなら恐ろしい。


出来るならこちらの手駒に置いていたい。


今その新芽を摘み取ってしまえば後に我々の脅威となる心配は無いが、仕掛けるとなると敵の殲滅を目的としない今の作戦の時点で我々は自殺行為に走ったに等しく、またそんな死に様は美しくもなければ誉れにもならない。


やはりコンタクトの指令だけで向こうと交戦しては小型艇と2機のモビルスーツしかない我等は数と装備で勝る奴らの追撃をかわし切れやしないという答えに行き着く。


まして今我々が目的とする所は彼等の動向監視と戦力の調査に限る。


敵の殲滅が目的なら勝機は殿下からお預かりしたこのゼノにある。


向こうに私の力に次ぐニュータイプが一人以上居ようが禁じられた兵器を装備するゼノの前では問題にならないだろう。


戦慄に身を委ねたい気持ちを堪え時を待つ、既に私の機影は無人偵察に姿を捉えられ奴らは黒い鷹をこちらに向かわせた。


それに関しては私が望んだ様に事が運んでいる。

それを駆るのが“彼”だからだ。


「本当に似た感覚がする」


私の所へスラスターを吹かさずじわりじわりと近付く“彼”の気配に期待が高まる。


それは兵士の心理とはまた違う個人に対する好奇心と言えよう。


「やっとお会い出来ます」…










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