表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

第1話

生まれつき、何かがずれていた。

走れば遅く、計算は遅れ、声を出せば笑われた。周りの子どもたちにとって「当たり前」にできることが、どうしても自分にはできなかった。


努力はした。誰よりも必死に。

夜遅くまで机に向かい、鏡の前で言葉を繰り返し、擦り切れるほどノートを埋めた。だけど、追いつけなかった。

いや、追いついたとしても、次の日にはまた置き去りにされていた。


「どうしてできないの?」

「なんでお前だけ違うんだよ」


そんな言葉に混じって、机に落書きされ、靴を隠され、笑い声の標的にされる。

気づけば、誰も信じられなくなっていた。


―逃げた。

学校からも、人からも、未来からも。


もし願えるなら、過去に戻りたい。もう一度やり直したい。

けれど、それは叶わない。時間は残酷に一方通行で、後悔を振り返る余地すら与えてはくれない。


だから、足掻くしかない。

這いつくばってでも、今を生きるしかない。

たとえ誰にも理解されなくても。

たとえ再び笑われるとしても。


―願うなら。

せめて、自分だけは自分を見捨てないように。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ