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24話「カラオケの波乱」

土曜日の教室は、中間テスト最終日の解放感でざわついてる。生徒たちは問題の答え合わせや、テスト後の打ち上げの話で盛り上がってる。俺、存在感0のモブは、窓際でパンをかじりながら、佐藤健太――改変モブ2号をガン見してる。昨日、テスト初日で佐藤の妨害を封じ、藤堂翔と高嶺美咲のラブコメを守った。でも、美咲の「背景くん、面白いことやってるよね」って囁きが、頭から離れない。ヒロインAが俺の存在感0を見抜いてるなんて、物語のルールがグラついてる。佐藤の「緊急プラン、急ぐぞ」ってスマホ会話も、胸騒ぎが止まらない。

「おはよ、翔!テスト終わったらカラオケ行くか!」

佐藤が藤堂に絡む。いつもの明るいノリだけど、目がギラギラしてる。藤堂は「いいね!美咲も来いよ!」と脳天気。美咲は友達とテストの話しながら、佐藤をチラ見。彼女の視線、まるで佐藤の企みを全部読んでるみたいだ。昨日、テスト会場で俺にニヤリと微笑んだあの瞬間、彼女はただのヒロインAじゃない。物語の裏側を、俺と同じくらい、いや、もっと深く知ってる。

(美咲、連合のこと、どこまで掴んでる?俺、もっと踏み込むべきか?)

俺の背筋がゾクゾクする。佐藤は親睦会、体育祭、スタディグループ、テスト初日と、藤堂と美咲を分断しようとしたけど、俺の細工で全部失敗。でも、モブ連合の「緊急プラン」はまだ見えない。テスト2日目とカラオケで何かデカい動きが来るはずだ。

テスト会場。佐藤がまた座席を操作、藤堂と美咲は離れてる。モブBが藤堂の隣、モブCが美咲の後ろ。俺はモブBの近く。数学のテスト開始。俺、存在感0を活かして、モブBの机に「公式P.45」と書いた付箋をそっと置く。モブBが「なんだよ、これ?」と小声で焦る。藤堂が「集中しろよ」と笑う。よし、モブBの妨害、封じた。次、モブCが美咲の答案にメモを挟もうとする。カンニングを誘うトラップだ。俺、消しゴムをわざと落とし、モブCの足元に転がす。奴が「ん?」と動きを止める。美咲が俺をチラ見、ニヤリ。「背景くん、ナイス」と口パクで囁く。!?彼女、俺の細工、完全に捉えてる!

(美咲、俺の存在感0、どこまでバレてるんだ?連合の動き、知ってるだろ?)

テスト終了。教室に戻ると、藤堂が「美咲、数学どうだった?」と絡む。美咲が「そこそこよ」と笑う。原作通りのラブコメ、キープ。佐藤がモブBとCに「カラオケ、ちゃんとやれよ」とコソコソ。モブBが「テスト、なんか変だった」とボソッと。俺の細工、効いてるな。

昼休み。佐藤がモブB、C、女子二人、モブ男子一人と教室の隅で話してる。「カラオケのグループ分け、準備OK?」「完璧」とモブBがニヤリ。モブCが「美咲、なんか怪しい」とボソッと。カラオケで何か仕掛ける気だ!

(佐藤、カラオケで藤堂と美咲をどう乱す?モブ連合、何を狙ってる?)

放課後、佐藤が「カラオケ、グループ分けしよう!」と仕切る。藤堂をモブB、美咲をモブCのグループに分ける気だ。俺、存在感0で受付の予約リストを細工、藤堂と美咲を同じ部屋に、モブBとCを別部屋に振り分ける。誰も気づかない。モブの特権、完璧!カラオケ部屋で、藤堂と美咲が「翔、音痴すぎ!」「ヒロイン様の方がヤバい!」と笑い合う。原作ラブコメ、死守!佐藤は別の部屋でイライラ、モブBとCに「次、絶対しくじるな」とキレてる。

カラオケの休憩中、美咲が俺に近づく。「背景くん、グループ分け、ナイスだったね。佐藤くん、変だよね。モブ連合、物語の外から何か持ち込もうとしてる」俺、心臓バクバク。「物語の外って何だ?」彼女が「連合、物語のルールを壊して、自分たちの世界を作ろうとしてる。私、最近、この世界がズレてる気がするんだよね」ズレてる?物語の枠組みが不安定になってるってことか?

(美咲、連合の目的、どこまで知ってる?俺、もっと深く関わるべきか?)

佐藤がトイレから戻り、俺に近づく。「お前、最近、妙に目立ってるよな。モブ同士、仲間にならない?」!?佐藤、俺の存在感0に気づいてる!?俺、平静を装って「は?俺、ただの背景だよ」と誤魔化す。佐藤がニヤリ。「そうか?仲間は多い方がいいぜ。放課後、校舎裏に来いよ」と去る。モブ連合の集会への誘いだ!

(佐藤、俺を連合に引き込む気?でも、俺が動かなきゃ、連合の計画が進む)

カラオケ店を出て、夜の街を歩く。街灯の光がアスファルトに揺れる。美咲の「物語の外」「世界がズレてる」って言葉が、頭の中でグルグル回る。モブ連合、物語のルールを壊して、別の何かを混ぜ込む気?佐藤の「仲間にならない?」が、妙に引っかかる。俺の存在感0、さっき、モブCが一瞬俺を見た気がした。モブの安全圏、なんかグラついてる?いや、気のせいだろ。物語のルール自体がズレ始めてるなら、俺、ただの背景じゃいられないかも。

(美咲と組むなら、俺、物語の枠を越える覚悟が必要だ)


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