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不意打ちに弱い

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

喚かないのが~。の二人。


何となく不意打ちに弱そうな。

次回は母が帰ってくるところにしようかと。

「あ、ポテト半分こしようよ」

レストランに訪れて、注文を終えた後、彼の指先が私の指先から手首へと移動する。上から握る様にそっと掴まれると、じっと此方を見据えてくる。

「とは言え、これからも“らしい事”はしていくつもりだし、諦めていないから」

らしい事。というのは、恐らく恋人っぽい事の事を差しているのだろう。手を繋いだり、抱き締めたり、キスしたり、それ以上の事を差しているのだろう。そしてその宣言は、キスをしても録に恋愛感情を抱かなかった自分にチクリと刺さった。

彼はきっと、異性として私を好きだ。そして私からの矢印はそうであって欲しいとは思っている筈。じゃなかったから、そう思わせる様な言動はしない。

「……やっぱり……」

「俺が勝手に迫るだけ。それでお前が拒絶したり、親愛の情しか抱かなくても気にするな。其れは此方の落ち度の問題だから、お前が逐一落ち込む必要はない」

悲しい話を気持ちを断ち切る様に、そうぶった斬って、彼は僅かに口角を上げる。

「悪いな奢ってもらって」

「いや、母の金だから」

水族館や家に誘うのは私の方だけど、恋人っぼい事やきっかけは、彼や母に頼り切りである。たまには私からそういう行動を起こさなくてはならないと思う。

そんな事を考えていると、注文していたポテトが届いた。昔からファミレスに訪れて頼んでは二人で割り勘していた品だ。今日も半分こしよう。

そう思って長細いポテトを指で摘んだときだった。これ、チャンスかも。

「はい。あーん」

指で差し出した其れを口で受け取る。家にいた時は、もう少し積極的ったけれど、今は外だからこれぐらいで勘弁して欲しい。

「ん」

彼は亀のように首を伸ばすと、口先で受け取る。〇ッキーゲームをした時よりも早い速度で指先まで追い付くと、そのまま私の指先にキスを落とす。

油断していた。そりゃもう、動物園で餌付けするかの如く。

そんな冷や汗を垂れ流しにした状態で、私は目を逸らして問い掛ける。

「は……ははは……。……美味しい?」

「雰囲気によっては、意識してくれるんだな。嬉しい」

転に以降しそうで、承のままな、何とも不安定な時期。


とりあえず言いたいことは一つ。

彼女が自主的に行っているのは、女の子同士でも普通にやること。

手を繋ぐのも、ハグするのも、『お食べ』するのも、仲良ければそこまで珍しくはありません。


だから完全に親愛です。親愛なんです。


でもね、それで良いと思っているんですよ。

何も変わらない関係。ただ彼が願うように、ちょっとだけ気ままになる話。そんなのを目指しているんです。


彼の言うとおり、『ずっと親愛でも良い。芽生えなければ此方の落ち度』というのは嘘ではないと思います。

ただ彼は『ぽい』事がしたいからしているだけ。ただそれだけ。

付き合ってくれるだけで御の字だと思います。


明日は母が帰るぞー!!

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