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「あ、そうそう。ティリアネに聞きたいことがあってさ」
ここにきてようやく私は、ずっと忘れていた質問を思い出した。
「あのチートステータスについて」
「ああ。ちょっとだけ予想外のことが起きちゃったけど、希望通りだったでしょ? 」
うんまあ、確かに全属性を望んだのは私だし、驚異の身体能力を望んだのも私だ。それが原因で半神なんていうのになっちゃったわけだけど・・・。
ん? これそもそも言い出しっぺの私が元凶・・・?
「って、そういうことじゃなくて。称号のほらここ」
ステータスを開示して、実際に問題となっているところを指し示す。最近は無詠唱でもできるようになってきた。
「この悠久の時を生き抜く者っていうのと、過去を仕舞いし者っていうやつ。これの説明が欲しいんだけど」
「・・・悪いけど答えられないわ」
「なんで・・・」
振り向いて文句を言おうとしたものの、水面のように静かなティリアネの表情に、その言葉は遮られた。
「・・・そう、わかった」
「そうねぇ。強いて言うならば、称号っていうのは決して私たち神々が付与しているわけではないってことね。あくまでも世界の承認システムの一つなのよ。だから称号は私達がいじれる領域じゃないの」
それってつまり、知りたきゃ自分で解決しろってことじゃん。
「マジか~」
おいおいまた考えるか・・・。
「それよりこれからどうするつもりなの? 」
「そうだなあ。せっかくだし一回この世界を周ってみたいな」
「いいじゃない! 旅の報告はして頂戴よ? 」
「あくまでも考えだからね? まだ今後この国でどうなるかもわかんないんだし」
クラックさんやアルシュさんが悪い人には見えないけど、世の中全員が全員親切なわけじゃないからね。
「まあいいんじゃない? どうせ時間はいくらでもあるのだから」
ティリアネの言葉に、そうだねと返した。
実際、転生した一番のメリットはこれだと思っている。半永久的な寿命。かつて多くの人が追い求めた末に命をも落としたものを、今私は手にしているのだ。まだまだ転生一ヶ月でそんな実感は全く無いが、いつかは痛感することになるんだろう。
「ふう。・・・そろそろ帰らなきゃ! 」
「バイバイ! 」
「ええ、今度はシエルから呼んで頂戴ね! あなたたちも、名前をつけてもらったんですってね。・・・シエルのこと、任せたわよ」
「しかと承りました」
「お任せを」
「その任務、頂戴しますわ」
「もちろんであります」
ティリアネは最後にずっと静かにしてくれていた神獣たちに声をかける。四匹がここまで畏まるのを見るのは初めてかもしれない。
パアッ、と来たときに負け劣らない光を放ちながら、彼女の体は消えていった。
さてと。
「とりあえず風呂に入ってくるとしますか! 」
「私も行くわ! 」
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