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トレジャーズ・ゼロ  作者: 多田犬
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第1章 イルゼ・ブリティッシュライトその2



「イルゼさん!!危ない!!」


その声は遅く、言い終わった直後、バァンっと音が響き、衝撃によって砕けた石や砂煙が衝撃波と一緒に飛んできた。

3人は顔を腕でおおい、防いだが、イルゼの姿は何処にもなかった。

モンスターが腕をどかし、唸り声を上げると、3人に向かって歩きだした。


「やばい…これはやばい…ティーナちゃん逃げましょう!!ここにいたらイルゼさんみたいに死んじゃいますよ…」


「おい!!ダメ騎士、勝手に殺すな!」


その聞き覚えがあった声は上から聞こえ、上を見上げると、銃を構えたイルゼの姿があった。


「何処に行くんだ?クソモンスターが…」


モンスターが声に反応し、上を向いた瞬間に引き金を引いた。

バァーンっとさっきよりでかい音がすると、モンスターの右腕が地面に落ちた。モンスターが呻き声を上げるとイルゼに向け、左腕で殴りかかるとそれを交わし、腕でを蹴り地上へ戻ってきた。


「ふぅー、疲れた。」


「ちょ、疲れたじゃないですよ、イルゼさん!!本当に死んだかと思ったんですから!それに、そんな銃何処に隠し持ってたんですか!」


「あ?これは宝の1つだ。ティーナ、今忙しいからダメ騎士に説明してやってくれ」


イルゼは冒険に出る時、剣、槍、銃、弓、盾の5つのランクSの入った巻物、つまり、目録を持ち歩いている。後、もう1つ説明…イルゼはこんなモンスターにやられる冒険者じゃない。


「そうだ!モンスターですよ!!このモンスターは何ですか?私こんなモンスター見たことないですよ!!」


「そりゃそうだろ。俺も見たことないからな」


「ちょっと、見たことないってどう言ことですか!?」


このモンスターは宝を守護するモンスターであり、モンスターはランクSの力の強い宝が眠る場所や伝説シリーズと言った強大な力を持った宝がある場所に7人の人ならざる者たちが作り出したと言われており、宝の力が強大な程、より強いモンスターが守護をしている。


そうこうしていると、モンスターが再びイルゼに向け殴りかかって来た。


「あーもう、うるせーな!静かにしろよ」


それは一瞬だった。いつイルゼが剣を出したのかも分からず、モンスターの方を見てみると首が切れ地面に落ち、イルゼが地面に足をつけると体も崩れ落ち地面に倒れた。

ミルバートは呆然と立ち尽くし、口を開いた。


「これが…ランクX」


「おい!!何してる!行くぞ!!」


4人はその場を後にし、宝の場所に歩みを進めると、開けた場所に出ると、その中心に赤い剣が地面に刺さっていた。


「あれが…お宝ですか?」


「そうだ。おそらくあれはランクSだ。」


そばに行き、剣を引き抜くとイルゼはミルバートに渡した。


「いいんですか?」


「本当は嫌だが、マーリナの手紙に書いてあったからな。それはお前にやる」


「これは私の宝、どんな力があるですか?」


「魔力を流せば、わかる、そんなことも知らないのかダメ…伏せろ!!」


イルゼは大声を発した、瞬間、天井が壊れ瓦礫が降ってきた。イルゼは目録の中から盾を出し、3人のかばった。

しばらく砂煙が充満していたが、砂煙の奥から巨大な黒い影を見えた。その影はさっきのモンスターより巨大な影だった。


「ウォォォォォォォォォォ!!」


その影から叫びを声が聞こえ、砂煙が薄くなると、わかっていたが、そこにはさっきより巨大なモンスターがいた。


「イルゼさん!!これは?」


「それは後だ!!来るぞ!!」


その瞬間、巨大な拳がイルゼの盾を襲った。

さっきのパンチより格段に威力が違くイルゼは壁に吹っ飛ばされると、血を吐いた。

前を向くとすでに拳があり、まともにパンチを食らった。すると、そのモンスターはこれでもかと何回もパンチをイルゼに浴びせた。


「イルゼさん!!」


「これはやばいかもな!どうするティーナ?」


ティーナがつけているブレスレットから声がすると、ブレスレットをギュッと握った。


モンスターは殴るのをやめ、3人の方に振り返ると、ニヤッと笑い、ゆっくりとこちらに向かってきた。

すると、ミルバートは2人の前に立ち、さっきの剣をモンスターに向け構えた。


「ミルバートさん…」


「2人は下がって、ここは私が!!」


前に出たのはいいがミルバートの手足がめちゃめちゃ震えていた。


「おい、ティーナ、あいつ死ぬぞ、いいのか?」


「……ッ…」


「ティーナ!!やめろ!!」


そこには血だらけのイルゼが立っており、その声に反応したモンスターがイルゼに向かい始めた。


「イルゼさん!!無事ですか?」


「これが無事に見えるか!だから、ダメ騎士なんだ。チッ、それにしても久しぶりにこんなにやられた…これは何本か骨が言ってるな、まぁいい、おい、クソモンスター、覚悟しろよ。


エドリバー!!」


そう叫ぶと、エドリバーは光始め、一瞬にしてイルゼの元に行くと、その姿は剣だった。

その剣は美しく、イルゼが魔力を流すとさらに光が増した。


「あれは…一体…」


「あれは伝説シリーズの1つ、聖剣エドリバーです。」


「ティーナちゃん、じゃあつまり、エドリバーは人間じゃないの?」


「さっき話した、自我を持つ武器の1つで、エドリバーはイルゼにしか使えません」


フゥーっとイルゼは息をすると、目をつぶり、剣を構えた。イルゼは一定の呼吸を保ち目を開き、その場にじっとしているとモンスターがイルゼに向け殴りかかり、拳を交わし、地面を一回踏み込むとモンスターの目の前に現れた。


「俺は優しいから、お前みたいに痛めつけたりはしない。一発で楽にしてやる。」


ニヤッと笑い、剣を左から右にスッと動かすが何も起こらず、イルゼが地面に降り立つとモンスターは笑い出し、もう一度殴りかかろうとした瞬間、スッと首が地面に落ち、体も後ろに倒れた。


「な?俺は優しいだろ?」


エドリバーは人間の姿に戻るとイルゼは地面に右膝をついた。







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