せっかくだから自由に生きたい
なんやかんや死んで、なんやかんや神様らしきものとお話しして、なんやかんやチートもらって、なんやかんや転生した。新しい人生の幕開けだ。
一日目
死んだ理由はブラック企業の仕事に体が持たなかったらしい。神様っぽいの曰く。あまりにも不憫だという事で転生してくれるらしい。神様のようなものもブラックらしく、愚痴を親身になって聞いてしまった。友情が芽生えた気がする。
その後、友情割引でチートをちょっと増やしてくれた。ありがたいので、神様モドキの仕事で俺が手伝えることはないか?と聞くと号泣された。なんでも転生させるときチート置いてけ妖怪が多いらしく、手伝いをしてくれるとか初めてで感極まったらしい。とりあえず、次の死後神様(?)を手伝うことになった。さらにお願い聞いてくれるらしい。まじか、神かよ。
というわけで転生。転生場所は、大森林が横にある街の近くにしてもらった。早速大森林へダッシュ。働いているとき、田舎に住んでみたかった。もっと言えば、自由に暮らしたかった。だから、大森林で文明とおさらばした暮らしをすることにした。
七日目
この一週間、拠点の整備ともらったチートの練習していた。拠点は川の近くの洞窟で、一旦洞窟に入り、上に空いている穴を通らないと生活スペースには来れないようにした。もらったチートは、時空魔法と全属性魔法の初級、強化された丈夫な体、異世界語自動翻訳である。
時空魔法まじで便利。加速、減速、時を止める、アイテムボックス、空間拡張、空間縮小ができ、狩りが捗る捗る。自分を加速させ近づき、相手を減速させ、攻撃の瞬間のみ時を止め、アイテムボックスに、縮小させた獲物をいれて、拡張された拠点倉庫にいれる。最高だね。全属性は火、水、風、土、光、闇とあるけど使ってみたかっただけなのでそこまでやってない。強化された体はメガネがいらなくなった。言語翻訳は、話し相手がいないので何とも。
これからの予定は拠点周辺から大森林探索である
二十日目
拠点を三日ほど空ける大移動して帰ってきたら盗賊らしきみすぼらしい姿の男たちがいた。かなり頑張って作ったマイホームめっちゃくちゃなうえ臭くなってた。
ぷっつん
赤い絨毯がひかれていた。やったの俺だけどね。ついでに牢屋に捕まってた女性を助けた。初対面「ひっ」って言われたけどへこんではいない。久しぶりの人でこっちはうれしかったんだけど、めっちゃ怖がられていた。へこんではいない。へこんでない。
女性曰く、近くの街の冒険者でランクが上がり、調子に乗ってて捕まったらしい。アホである。一人で盗賊退治とか。実にアホである。とりあえず街に連れていくことに。横抱きにして加速をつかい街が見えるところまで行き、置いておいた。そしてダッシュで拠点へ帰る。
二十五日目
また捕まってるアホの子がいた。今度はゴブリンのようだ。流石に知り合いとして見捨てるのはかわいそうなので助けることに。ついでにゴブリンの村を壊滅に。
アホの子曰く、俺にお礼をするために来たらしい。また一人で。とりあえず、頭にたんこぶを一つ作ってもらうことにした。街に連れていくが抱き付かれて放してくれない。時を止めて逃げてもいいが、また森で捕まってたら助けるのが面倒なので、街へ行くことに。文明には逃れられないのか。
二十六日目
どうやらアホの子は有名な商人の三女だったらしい。装いが綺麗だし美人だと思ってたらお嬢様だったかららしい。呼び方をお嬢様に昇格してあげよう。お礼として服装やらなんやら揃えてくれることに。ひげを剃り、髪を切り、前世お気に入りだったワイシャツとベスト、ネクタイをするクラシカルな服装がそろったのはうれしかった。この世界と前世でおしゃれの度合いが違ったらいけないので、お嬢様に似合うか笑いかけたら顔を真っ赤にして逃げられたんだが。顔を赤くするほど恥ずかしい恰好なのかどうなのか、せめて感想いってほしい。やっぱアホの子に降格である。親御さんに聞いたところ似合っているらしい。ただアホの子のお父さんがめっちゃガンつけてくるのはなぜだろうか。
ついでに、前世メガネをしていたが体が丈夫になりいらなくなったのだが、何となく落ち着かないので商人さんにあるか聞いたところ目の色が変わった。森の中でよくみた獲物を見つけた目である。いろいろ話して伊達メガネを木で作ってもらうことに。お互いホクホクものである。
次に、武器の調達である。ナックルダスター二つと投げナイフを大量にしてもらった。ナックルダスターはメリケンサックとかとも言われてるやつで、投げナイフは時止めの時使うものである。ロマンだしな。
二十七日目
冒険者ギルドへ行くことに。生活費を稼ぐためだ。アホの子が生活費も出すよ?とか言ってるがヒモはかっこつかない。あとアホの子お父さんが会うたびめっちゃ睨んできたのもある。面倒である。アホの子を先輩呼びして調子乗らせてギルドへ。威圧しながらのため争い無く無事登録完了。絡まれるの面倒だからな。
三十八日目
ほとんど依頼は簡単で、ランクも上がり調子の良いものだと言える。アホの子はほっておくと危なそうなのでパーティにいる。
四十三日目
この街周辺は飽きたので、ダンジョン街と言われるとこに行くことに。アホの子付きで。アホの子は真面目なので少しづつ強くなっている。親御さんにもアホの子を託された。アホのこお父さんは目から血を流していた。大丈夫だろうか。
四十八日目
ダンジョン街についた。これからも自由に楽しくやっていくことにする。
五十六日目
なんでもこの国の王族が来ているらしい。厄介ごとの気配しかしないので、関わらないよう周りの反応を真似ておく。これで大丈夫だろう。なのに、アホの子ナンパされました。お前性別一緒やないか。同性だろうと気に入らないので威圧したら護衛は動けなくなったのに、王族は楽しそうにこっちを見て笑っただけだった。笑いながらどっか行ったが、これ顔覚えられた奴だよね。面倒な。おまけに、アホの子は俺がナンパを妨害したことがうれしかったらしく喜んでいる。うるさいのでべた褒めしといたら、顔を赤くして腕にくっつかれた。まぁうん、いいんじゃないかな。かわいいとは思うよ。
六十日目
ダンジョンの氾濫が起こったらしい。なんでも深層から強いやつが出てきて、浅層の奴らが地上に逃げてくるらしい。ただ、王族がダンジョンに潜ってるとかでてんやわんや。面倒である。アホの子がこちらを見てくるので仕方なしに救助メンバーに入ることに。
何とか王族を見つけたが、ドラゴンも一緒だった。とりあえず、時を止めて投げナイフをドラゴンの周りに投げておく。ついでに王族を助け、アホの子に渡す。ドラゴンはほっとくと地上に出てしまうのでここで倒さないといけないらしい。なのに救助メンバーは逃げやがりました。王族と一緒にアホの子を連れて行ったのはよかったが。さぁここからは、楽しい楽しいソロでのVSドラゴンである。
傷をつけて傷の修復を減速させたり、筋肉の収縮を個別に加速、減速、時止めしたり、ブレスを空間縮小で小さくしたり、長いような短いような戦いを一心不乱につづけた。
六十四日目
知らない天丼だ。ベットから起き上がりおいしそうな香りを出す隣の丼ものをみる。あの後、ドラゴンを倒し、テンションの上がっていた俺は入口までドラゴンを引きずった。記憶にあるのはそこまでだった。その後大笑いしてぶっ倒れたらしい。治療はされたがなかなか目が覚めずアホの子に心配させてしまったらしい。
八十三日目
いろいろあって貴族になった。解せぬ。王都にいったり、助けた王族と結婚させられたり、そのせいでアホの子拗ねるしで大変だった。プロポーズしたら遅いと泣きながら笑顔で言われたりもした。そしたら王族が拗ねて、てんやわんやだった。
いろいろ面倒だが何よりも今が楽しいのだ。自由を謳歌せねば。まだまだ遊びつくさねば。
お読みいただきありがとうございました。