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ボイジャーを追いかけて

作者: 川口 瓶良

ひとりだった

暇だった


暇だから月へ行こう

僕は第2宇宙速度を超えた


行ってみたら辿り着くまでが楽しくて

行ってからは砂とクレーターだけがあって

灰色の世界

心もグレーに染まってまた暇になった


地球はまだ大きく見えて

まだ先にも行ける気がして飛んでみた


誰もその目で見たことの無い世界

火星の地表を僕は見た

大きな火山を山登り

オリュンポスを制覇した


月からのジャンプ

地球からの旅

見渡せば一面赤茶けた風景と砂埃の世界

3日で飽きて暇になった


もっと先へ行ける?

でもきっとまた飽きるし

その道程の方が楽しくはあるけど

ひとりじゃやっぱりそれも半減だ


お風呂にも久しぶりに入りたいし

家に帰ろう


そして


今度はあのコと一緒に来よう

月はキラキラと砂が輝き

火星の荒野に花が咲く

それを眺めて飽きることを知らずに

僕らは微笑み合う


太陽系の向こう

ボイジャーを追いかけて僕らは行く


途中で土星の輪っかをレコードにして音楽を聴いて

海王星の氷でかき氷をつくって食べて一息ついて


あの冒険者に会いに行こう


とりあえずは


あのコに告白してみよう

僕の彼女になってと言ってみよう


火星に行くより難しいこと

でも宇宙より美しいこと


地球に残してきた旅をまた僕は生きる

大事なものはまだまだ

ここにたくさんあるんだ


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― 新着の感想 ―
[良い点] 夢のある詩ですね。 [気になる点] 「彼女」という言葉と 恋人である「彼女」が紛らわしかったです。 [一言] 不思議な感覚もあります 恋が実ると良いですね。 ありがとうございました。
2014/02/13 19:00 退会済み
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