ひっこし
美佐と健汰はどうなってしまうのでしょう。
次の日―――
学校へ行くと、やっぱり健汰と真紀は一緒だった。
昨日あたしとあんな別れかたしたのに、真紀は笑っている。
それを見てムカッとした。二人が一緒にいるのを見てズキッとした。
「あの〜昨日メールしたんだけど…。」
健汰が話かけて来た。一応答える。
「うん…。きたけどそれが?」
「俺、メールの通り君だけの記憶がないんだ。」
「知ってる…。」
「君の名前は?」
「美佐……。」
「忘れちゃってごめん…。あと真紀とつきあっちゃって…。」
「…ううん。…」
ん〜なんでだろ。なんでこういうときに
「スキ!」
、
「真紀のところに行かないで!」
とか言えないんだろ。言ったら戻ってくれるかもしれないのに。学校はまたつまんなくなってしまった。
健汰が隣にいないから。家に帰ると、お母さんが話かけて来た。
「美佐…。いやかもしれないけど言うこと聞いてね。」
「???」
「二日後、東京にひっこすから。」
あたしたちの住んでるところは北海道。健汰のことを忘れたいから、あたしはすんなり
「あたしなら平気だよ。」
「行こうよ、東京に!」
「美佐…。」
二日後は夏休みの一日目。
みんなとは全然会えなくなるけど、それで健汰を忘れられるならがまんしなきゃ。そのとき、あたしはふと思いついた。
「口で言うのは恥ずかしいから…。」
あたしはその日、それのために一睡もしなかった。
ひっこしが一日後になった。学校に行き、屋上にそれをはりつけた。
それ(美佐が一睡もしないで作ったもの)は第七話でわかります!第七話はちょっと感動?!