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JEST  作者: 桜風瑠那
7/8

6

爺閣下「これからどーするぞなもし?」

那月「取り敢えず情報集めながら皆のレベルあげるでち」

制作者も一緒になってパンダを追っていた為か、パーティーのレベルはまだ低かったりもする。

爺閣下「え───っ?俺っちの出番が減るぞなもし~」

爺閣下が抗議の声をあげたが、皆は無視してゾロゾロと歩き始めた。

何せ9人だし。


───モンスターが現れた!

那月「早速出たでちゅっ!みんないきま…」

那月が言い終わらないうちに、モンスターはお嬢にあっさり倒されてしまっていた。

那月「お嬢…強いでちゅね…」

お嬢「あたい、LV10だから」

お嬢がニッコリ笑って言った。

最初に出会った時、既にこのレベルだったらしい。

那月『ククク…お嬢を戦闘メンバーに入れておけば、しばらく楽してレベルが上げられるでちゅ』

那月は心の中でつぶやいた。

このRPGではモンスターを倒した経験値は戦闘メンバーに均等に割り当てられるのだ。

腹黒い赤ちゃんである。


こうして那月達は、次の町へと辿り着いた。

お嬢「あたいお腹すいた~」

町に入っての開口一番がコレである。

那月「パッ…パンダちゃんは食べちゃダメでちゅよっ」

那月が慌てて言った。

パンダは怯えている。

お嬢「大丈夫よぉ~。今はまだ食べないから」

フォローになっていない。

取り敢えず那月達は飲食店に入る事にした(もう何でもアリだったり)。

店では丁度良くとでも言うのか、大食い大会が開かれていた。

景品は骨付き肉!

パンダの大好物である。

お嬢「あたい参加する~」

お嬢の目がハートになっている。

耕司「俺も出る」

実は耕司も大食いだった。

お嬢「負けないわよっ」

耕司「俺だって」

2人の間に、何故か火花が散った。

那月「パーティー内で争わないで下ちゃいよっ」

那月が言ったが、2人の耳には入らないようだった。

かくしてパーティーの中の2人が、大食い大会に参加する事となった。



かくして大食い大会は始まった…。

お嬢と耕司以外は、2人を応援する事になる。

何故か出場する2人よりも、応援する応援狼の方が張り切っているようだが…まあ当然のような気もしないでもない。

はじめの料理が運ばれてきた。

1品目は、豚の丸焼き2頭。

普通の人間にはとても食べられない量だと思うのだが…出場者は全員食べ切った。

化け物揃いなのか?

そして2品目は直径2メートルはあるかと思われる皿に、山のように盛りつけられたカレー。

耕司が早くもリタイアしたが(辛いのが苦手だったらしい?)、他の出場者はあっさりと食べ切ってしまった。

次々とバカみたいな量の料理が運ばれて来たが、リタイアする者は出て来なかった。

勿論お嬢も。

10品目を過ぎたあたりから、リタイアする人が出て来た。

どんどんリタイアしていき…勝負がついたのは、38品目の料理でだった。

結果はお嬢が優勝!

一体どんな胃袋をしているんだ?…皆がそう思ったのも無理がないだろう。

お嬢は景品に骨付き肉を1万本も貰い、上機嫌で1本をぱんだに渡した。

それだけ貰って1本だけ。

そしてパーティーはその町の宿屋に泊まる事にした。

予想している人もいたであろうが…宿屋には、またもやなおこがいた。

なおこ「いらっしゃいまし~」

お嬢「なおこ…何でまたここに?」

愚問であるとは思いながら、お嬢が聞いた。

なおこ「またお引っ越ししたんですよ~」

那月「…もちかちて…お引っ越しが趣味なんでちゅか?」

今度は那月が聞いた。

なおこ「はい~。またお会い出来て嬉しいです~」

どうやらこの先も、なおこに出会う事がありそうだと、那月とお嬢は直感していた。

その時、爺閣下が口をはさんだ。

爺閣下「俺っちもまた会えて嬉しいぞな~」

どうやらまだ諦めていないらしい。

なおこ「私、爺ぃは嫌いです~」

なおこはニッコリ微笑んで言った。

爺閣下はかなりのダメージを受けた。

爺閣下「ひ…酷いぞなもし~」

皆が笑った。

ともあれ、パーティーは部屋を取って眠る事にした。



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