第2話 戦争
「国王様!」
兵士が王城へと駆け込んできた。そして、その知らせはすぐに王城に広がった。
「西のアリーア地区にて、兵士が子供を殺しました!これによりアリーア地区の長老が宣戦布告!クーデターです!!」
その爆弾はすぐに発火してしまった。アリーア地区は元々別の民族が統治していた地区を戦争で編入した地域だった。アリーア地区の人々は長い間弾圧されてきた。そして、その火薬庫に火が投げ込まれてしまったのだ。国王は答えた。
「戦争だ!」
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その知らせはすぐに長老の耳へと入った。娘のアリーシャが家へと駆け込む。
「父さん!ミャクラが!」
「ミャクラがどうした!」
「あいつらに殺されたんだ!!」
ミャクラはこの地域の子供の1人だった。明るく家族思いの彼は殺された。数時間前、ミャクラと多数の子供達が遊んでいると遊んでいたボールが地区を監視する兵士の元へと飛んでいった。兵士はボールを持ち上げる。それは一瞬だった。
「あ!兵隊さん!ボールありがっ」
バンッと乾いた音がその場に響き渡る。辺りは悲鳴を上げる子供達、そして、笑う兵士に別れた。何故引き金が引かれたか、それは、ただの遊びだった。兵士の遊びで幼い子供の命は奪われた。これを聞いた長老は激怒した。
「奴ら遂に我等を弾圧するだけにとどまず、幼き子の命まで余興で奪うとは………」
「父さん!どうする!?」
「戦争だ!」