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第47話 盾と矛

パサージュと激闘を演じる少し前の話に戻ろう。

時系列は、ハナサカ村最後の夜の話。


さあ、温泉宿で英気を養った。

後はエギョマ跡地に旅立とうとした矢先、

シマジがぽつんと言った。


「ハデルさんとハサンさんは、

どちらが強いんですか?」


そうだなー。若いからハデルかな?

もうどちらが強いとか、弱いとか関係ないよ、俺達は聖騎士としてオンリーワンなんだからとシマジに言いかけた時、


「俺がハサンさんに負けるはずないでしょう。年もこちらが若いですしね。」

と言いのけやがるハデル。


その瞬間久々に熱くなった。


「こらこらハデルよ。人間の年齢はこのマーラでは何の指標にもならんぞ。

魂の力=ソウルパワーの強さだ」

ついつい売言葉に買い言葉、流せば良かったなと後で思い返したが丁度よい、


どちらが強いか勝負だ!


あまりフルパワーでやると村に被害が出てしまう。


村から、少し離れた笹原がある。

ここなら持ってこいだ。


「ハデルよ、真の聖騎士がどちらか教えてやんよ」

こめかみをピキピキさせながら印を組む。


「おっさん、いい年こいて無理すんなよ。引導を渡してやるよ。勝ったら俺をハデル様と呼べよ!」

負けじと印を組むハデル。


ウォぉッッッッッッ!!!!!



大地が揺らぐ。地響きと周囲の地場で小石やら土やらが地面から空中に舞う。


『ノウマクサーマンダー、バーサラダンセンダー、マーカロシャーナー、ソワタヤウンタラターカンマン!

降臨せよ!金剛夜叉明王神!』


大いなる光が当たりに満ち満ちる!

金剛夜叉明王が大降臨。


ハデルも白明の大いなる光を、携えて『貴皇帝』の鎧を呼び出す。


『ハァァーーー!聖騎士ハサンが理を持って命ずる!出でよ貴皇帝ィィィィッッ!』


貴皇帝は0.05秒で瞬着する。

ではそのプロセスをもう一度見てみよう。


灼熱のソウルパワーがハデルの心内でスパーク。増幅されたソウルパワーから貴皇帝のソウルスーツが0.05秒でハデルへ赤射瞬着されるのだ。


いくぞ!ハデル!


三鈷剣を構え最大の奥義をぶつける。


ハデルも、破邪の剣を構えて、

最大奥義の構えを見せる。


『ソウルブレード!』

二人の聖騎士の声が辺りに木霊する。


三鈷剣と破邪の剣は白炎を纏いながら、やがてその青白い炎は激しさを増す。


「ハデルダイナミック!」

「ハサンクラッシュ!」


大地を走り、雷光を携えながら

とてつもないエネルギーの衝撃波が互いに迫る!



ドッゴゴォォォォォォォォォォォン!!


お互いの真後ろにある山々が粉々に砕け散る。


砂煙が立ち込め二人の姿は見えなくなる。


どちらが立ってるのか?

下手したら大怪我、いや死んでるんじゃないか。


あんぐり見守るハサンとハデルの従者たち。


思わずシマジは、泣き叫ぶ。

「す、すいませんでした。親分たち!

もうやめてください!ちょっとした好奇心でした。すいません」


砂煙が収まると笹原が丸ごと二人の周囲から消えている。


笹原ごと浄化したのだ。


「やるじゃねーか!ハデル!

口だけだと思ってたよ。」


「ハサンさん。矢張り強ぇー!

胸を借りて良かったです!」


二人は何もなかったように肩を叩きながら笑い合っている。


怖っ!この人達に逆らうのはやめとこう。

一子相伝のポックントン神拳をマスターしたシマジでさえ恐怖を覚える圧倒的ソウルパワーを得た聖騎士二人の姿を垣間見た瞬間だった。


次回へ続く

矢張り明王が出ると胸熱だな。


あ、パサージュ戦忘れてた。

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