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第36話 ハサン手詰まる

手詰まりだ。

魔王スマターの場所も分からん。


それに、邪神って言われてみたら何だ?

魔王スマターと関係あるのか?


ドラゴンクエステトラ2でら邪神が大神官より強かったから、やっぱり邪神を倒すのが良いのか?


それとも魔王スマターを当初の目的通り倒すのか?


宰相マンデリンを装おっていた邪神アドヴァンは『欠片』と言っていた。


つまり、欠片はマーラの世界に、蔓延っている訳だ。


何体いるんだ?

どこに?


こりゃあ、途方もない旅だ。

ハサンはため息を付く。


今晩はミャーギ地方とヤマゲータ地方の堺で野宿だ。


ここの峠はきつい。

峠の麓で、キャンプを作り夜通し

見張りを置きながら睡眠を取る。


今日はイモムシのアヤカシ=ゴロリと、

兎のアヤカシ=ラビトンの串焼きだ。


ゴロリは見た目がアレだが

超美味。セシアはアタイは虫がだめ!

と拒否していたがメリーはバクバク

モリモリたべまくっていた。


ラビトンの肉は旨い。

昔、因幡の白兎と言う神話があり、

兎は何も旅人と坊主に供物が無いので、

自らを捧げて神化したという有名な話。


坊主は涙を浮かべながら旨そうに骨まで舐めたとか舐めないとか。


個人的にはドテチン(イノシシ)、レオナルド(熊)、ラビトン(兎)、マシカ(鹿)、バットン(蝙蝠)

ならば断トツ旨いのはドテチンだ。


豚だ、ほぼ。

脂は少なく、臭みはあるが

ビールに漬けたら臭いは無くなる。

そして酵母が肉を柔らかくする。


その中でもゴロリは美味しい方。

風の谷のNOW!

でウンコ味のカレーとか、

カレー味のウンコどっちを食べる?

なんて究極の選択が流行ったよな。


その中で、目が青なら大丈夫で、

赤色なら危険なんていう虫に似てるゴロリ。


肉汁(虫汁)が焼いたら、白く出るが

タンパク源となり、一部亜人の国では常食されていたみたいだ。


野草も、大分食べれるのと、毒草が分かるようになった。


メリーは薬草学にも通じており、

見た目がケバケバしいのが意外に美味しかったりするのも人間の世界と違うのかなと感じた。


マーラの世界では、16歳になると成人と認められるので冒険者登録もできるし、酒も飲めるし、結婚も出来る。


取り敢えずヤマゲータ地方にある

亜人の国に行くことにした。


昔は亜人の国トッポイと呼ばれていたらしいが、魔王軍に襲撃され、3日で陥落したと言われる首都エギョマがあった場所。


今は国王が変わり大分復興も進み、

名前もシッポリ国に変わり、

首都もシケコムに変わったのだった。


ハサンは思う。

亜人の国シッポリに行ってどうする?


何故シッポリに行く羽目になったかと云えばあのセンダー国の影であるシローヌが目の前に現れたからである。


三日前……。


「ハサン殿、ハサン殿。」


ついつい、うつらうつらしていた。

野営中の歩哨に出ていて

キャンプの見張り当番だったのだが、

あまりに焚き火の火が暖かくて

ハサンは一時意識を失い、コクリコクリと

船を漕ぐ。

 

はっ!名前を呼ばれて咄嗟に鞘に手をかける。


そこには、あの邪神の傍らにいたシローヌがいた。


「貴様!」

思わず剣を抜こうとしたとき

シローヌは静かに、その生い立ちを語り始めた。


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