表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔力ゼロの探索者~魔力ゼロは無才ではなく異才だった~  作者: 北杜
四章 複雑な経歴を持つ異才の持ち主
99/102

伝風寺綾乃①

 伝風寺綾乃の手術は伝風寺財閥が運営する病院で行われる。

 国内最高峰の設備と心臓外科医が居る中で、入道護道と山田市太郎は、綾乃の心臓にある結晶を消し去る。


「今回は結晶を素早く消し去ります。入道先生。私の血を使ってください」


 手術法を説明する市太郎。そして手術担当にも説明をする。アンチマジック能力者の血は魔石を瞬時に消し去る事が出来るが、効果時間は極めて短い。そしてこの方法が一番患者に負担のかからないと説明する。

 医者達は確認の為に魔石を用意して市太郎の血を垂らす。本当に魔石が消え去った事に驚き、魔力病の治療にアンチマジック能力者の必要性を知った医者達だった。

 手術は何事もなく成功した。綾乃の心臓には結晶が無くなり完治した。しかしその後に魔力が結晶化する可能性があるので引き続き検査は必要となるだろう。

 そして魔力結晶化病の治療が成功した事は世界中に広まった。

 入道護道は病院で魔力病の治療法、鉱石を使った薬などを医者達に教え、他国の医者にも説明する。そして入道護道は魔力病の第一人者と言われるようになった。


 伝風寺財閥の家族からも感謝された入道護道と山田市太郎。

 そして手術後の診断で初めて会話する伝風寺綾乃は山田市太郎を見て、


「お慕いしています。私と結婚してください!」


 逆プロポーズに凍り付く部屋の全員。山田市太郎も驚愕で開いた口が塞がらなかった。そして冷静さを取り戻して言った。


「……ナイチンゲール症候群という現象ですね。大丈夫です、少し休めは良くなります」


 と逆プロポーズをスルーした。しかし綾乃は「本気です! 私と結婚してください!」と願い、混乱は部屋中に広がる。両親兄姉は綾乃を心配して休ませ医者を呼ぶ。カオスな状態に市太郎と入道は退室して、


「……逆プロポーズされたね、山田君」

「……気が動転したのでしょう。休めば元に戻りますよ、入道先生」


 しかし休んでも医者にかかっても綾乃は治らなかった。

 その後、綾乃は再度、プロポーズする為に、市太郎と会おうとするが、市太郎側が会う事を拒否する。だから綾乃は実力行使に出た。

 伝風寺財閥の権力を使って、市太郎の捕縛にかかる。

 市太郎は逃走するが、次第に事が大きくなった。最初は使用人達が捕縛に来たが、最終的に探索者上がりのボディーガード。それも大人数で捕まえに来て、逃げる事に特化している特殊探索者の市太郎でも捕まってしまった。


「私と結婚してください!」


 婚姻届けを提示しながら笑顔の綾乃。


「……未成年なので無理です」


 ロープで捕縛されながら拒否する市太郎。

 そして頭を抱える家族と呆れているボディーガード達。


「では婚約しましょう!」


 家族が全員反対し、綾乃は説得にかかる。市太郎とボディーガードは蚊帳の外で、


「そろそろロープを解いてくれないか?」

「逃げないのならロープを解こう」

「ありがとう。しかし訓練が足りないな。捕まってしまうとは……」

「こっちも訓練が足りないと実感したよ。元探索者の我々が中学生を捕まえるのに数日の時間を使ったのだから」


 市太郎とボディーガード達は逃走と捕縛について議論し始める。


「……いつまで我々は此処にいないといけないのだろうか?」

「申し訳ないが、電話を貸してもらえないか? 家族に無事を伝えたい。数日間も家に帰ってないので」

「……すまないな」


 伝風寺家の家族会議は長引いていた。そして綾乃が優勢な方向に進んでいた。



誤字脱字、文面におかしな所があればアドバイスをお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ