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魔力ゼロの探索者~魔力ゼロは無才ではなく異才だった~  作者: 北杜
四章 複雑な経歴を持つ異才の持ち主
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現在のアンチマジック能力者達

 ダンジョン管理省の医療部門によって魔力病の治療に光が見えた。

魔力病が不治の病ではなくなった事を知った医療関係者達はダンジョン管理省の医療部門と協力して研究を進める。

 入道護道は魔力病の治療と研究。特殊ダンジョン探索でとれる鉱石採取の忙しい日々を送っていて、ダンジョンで取れる鉱石を薬にする研究や、魔力枯渇型ダンジョンで吸魔石の採掘に励んでいる。

 山田市太郎も特殊探索者として管理省で働き、入道護道の医療の手伝いの他にも、上位探索者と共に特殊ダンジョンの攻略や鉱石発掘を続け、今では上位探索者に顔を覚えてもらい有名になりつつある。

 山田市太郎がダンジョン管理省で働きだして一年が経過した。


 ダンジョン管理省に紆余曲折有ったが特殊探索課が出来上がった。

 山田豊市が課長から事務次官補兼特殊探索課の課長となった。

 そして市太郎は杉田事務次官に自分がタイムリープ者という事を説明した。当初は信じられない杉田事務次官だったが、管理省の裏事情から国会議員の裏事情を知っているので信じ、杉田事務次官は市太郎の未来知識を聞いてダンジョン管理省が有利になるように進ませた。

 現在、十四歳の山田市太郎は忙しい日々を送っている。探索や医療の手伝いの他、ダンジョン管理省にいる魔力至上主義を移転させたり、将来起こる大事件を防ぐために先んじて対策に応じたり、有能な人材の発掘、将来大当たりする会社の株の購入などと父親や杉田事務次官と一緒にさまざまな事をしている。

 そして国内のアンチマジック能力者である日野ひまわりと新家リナについても陰ながら監視をしていた。

 日野ひまわり。現在高校一年生。妹と曽祖父母達と一緒に生活をしている。まだ事件を起こして退学されていない。

 新家リナ。現在中学三年生。長女の社長を務め、ライバル会社元幹部連中から嫌がらせを受けている。そして次女の新家メイが探索に失敗して死亡した年なので、新家メイを陰ながら護衛していた。

 監視しているのなら首謀者を先に逮捕して二人を救えば良いが、市太郎は『ピンチの時に救って恩を高く売る』と決めていた。だから陰ながら護衛し監視を続ける。

 そして山田市太郎の無二の親友である現道優と弟子である日和千佳にも監視させた。

 現道優は幼馴染の二人にイジメられながら中学校に通っている。

 日和千佳(現在、五歳)は地方の孤児院で生活している。孤児院に匿名でお金を送った市太郎は千佳の未来も幸福である様に期待する。


 山田市太郎が忙しい日々を送っている夏休みをダンジョン管理省で働いていると、父親と杉田事務次官から連絡があった。


「伝風寺財閥は知っているかい? その当主から連絡を受けた。末娘の魔力病を治してほしいと」

「分かりました。入道先生と一緒に診断に行きましょう」

「治せるか? 世界有数の財閥が治療法を探せなかった病気を?」

「診ないと分かりませんよ、杉田事務次官。では予定を組んでいただいても良いですか?」

「……分かった、明日の午後に診断に行くと伝える」

「分かりました。では明日の予定はキャンセルして、入道先生と診断に行きます」


 二人で治療に向かったが、伝風寺財閥の患者の家族に、若い医者である入道護道と中学生の山田市太郎と特殊医療とアンチマジック能力が信用されず、説明しても信じられずに治療を拒否されて診断も出来ずに終わった。

 そして二度目の連絡があった秋に当主から「頼むから助けてくれ」と懇願された。患者の容体が悪化して国内最高峰の外科医からサジを投げられた。

 二度目は診断を許可されて伝風寺財閥のご令嬢、伝風寺綾乃を診る。

 彼女は魔力結晶化病という魔力が体内で結晶かする病気だった。体の表面に近い部分であれば外科手術で取る事が出来るが、心臓などの重要な幹部に発生すると取り出す事が難しくなる。

 そして伝風寺綾乃の場合は結晶が心臓に有った。普通の外科手術では治療できない。入道護道も心臓の結晶化を見たのは始めてだった。アンチマジック能力者一人では治療は不可能で最低でも二人が必要だった。


「初めての試みですが治療可能です」


 入道護道の心配をよそに、山田市太郎が患者家族に告げる。


「頼む! 綾乃を助けてくれ!」

「分かりました。しかしお願いがあります。手術に山田市太郎という子に手伝って貰う事が条件になります」


 入道護道は市太郎が治療に必要な事を説明する。家族は難しい表情をしていたが、説得を続けて市太郎が手術を手伝う許可が下りた。



誤字脱字、文面におかしな所があればアドバイスをお願いします。

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