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魔力ゼロの探索者~魔力ゼロは無才ではなく異才だった~  作者: 北杜
四章 複雑な経歴を持つ異才の持ち主
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惨劇①

 更に一年後、優と輝美の結婚式が近づいている頃だった。

 日和から緊急の連絡を受けた山田市太郎。


「先生が! 先生が! 殺された!」


 冗談だと思った市太郎。しかし日和が嘘は言わない。


「二人組の男に殺された! 輝美さんも殺された!」


 泣きながら二人の訃報を伝える日和に、市太郎は全ての仕事を放り出して、急ぎ現場に向かう。そして向かう途中に日和から何が起こったのかを聞く。


「先生と輝美さんと私の三人で居たら、私と輝美さんが二人組に人質にされて! 先生は武器や義手を外されて! 殴られて刺されて!」


 日和の言葉を聞いて拳を握りしめる市太郎。早く現場へ運転手を急がせる。


「輝美さんが抵抗したら輝美さんが刺されて! それで怒った先生がお腹を刺されながら私と輝美さんを助けて、輝美さんのお腹の子が……」


 輝美のお腹の中に赤子が居る事を初めて知った山田市太郎。その子が刺されて死んだ。優と輝美の子が……。


「先生が逃げろって言って……。輝美さんが人質にされそうになったけど先生が……。私は助けを呼んで……」


 泣きながら説明する日和。市太郎も聞くに堪えない説明だった。嘘だと、悪夢だと信じたかった。


「先生が……、先生が……」

「もうすぐ着く! もう少しだけ待っていろ!」


 ついた場所は公園だった。そして警察と一般人が集まっている所へ走る。義足で早く走る事が出来なくて自分を罵倒したかった。

 日和が警察に保護されていた。山田を見ると日和が泣きながら「先生が! 輝美さんが!」と言いながら抱きつく。

 そして警察に関係者だと伝え、ブルーシートで隠されている場所に行く。警察の言葉を無視して日和と一緒に入った。

 ……現道優と市川輝美が血だらけの地面に倒れていた。山田は倒れている優と輝美に話しかけた。


「優君、輝美君。起きてくれ! もうすぐ結婚式だろう! 皆待っているんだ! 優君! 輝美君!」


 山田は涙を流し優の顔が見えなくなる。日和が泣きながら「先生、輝美さん、ごめんなさい、ごめんなさい」と謝罪している。

 救急車が来たが、警察官が何か話しかけてきたが、山田の耳には聞こえなかった。

 山田と日和の二人は警察官の手を借りて、病院に連れて行かれた。

 病院にダンジョン管理省の関係者が集まる。警察官から詳しい説明を聞く者達。山田と日和を励ます者達。二人を殺した犯人を調べようとする者達。

 現道優と市川輝美の家族や関係者も病院に来た。そして二人が死んだ事を知ると泣き悲しむ。そして二人の家族と日和は面識があった。

 そして日和が輝美のお腹に赤子が居た事を伝えると、聞いていた皆が悲しみで泣き、不幸を嘆き、犯人を恨んだ。

 刑事から優達を殺した犯人の素顔と名前を知る。

 元探索者の『藤堂寺連夜』と『永森竜吾』の二人が優と輝美を殺害した。


「まだ捕まっていないので動機は分かりませんが、お二人は彼等に恨まれるような事はありませんでしたか?」


 山田は刑事の話を聞いていなかった。親友の死で無気力になっていた。

 数時間後、藤堂寺連夜と永森竜吾は捕まったと刑事から聞いたが、山田は返事も動く事もなかった。

誤字脱字、文面におかしな所があればアドバイスをお願いします。

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