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魔力ゼロの探索者~魔力ゼロは無才ではなく異才だった~  作者: 北杜
四章 複雑な経歴を持つ異才の持ち主
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山田市太郎 二十二歳③

 倒れた先輩達を退かして立ち上がろうとする山田と優。

 二人は動けるのにそれ以外の人間は麻痺で動けなかった。

 疑問に思う二人の前に目の前の脅威が迫る。


「山田さん! 僕が囮になるから! 何とか逃げて!」


 優は山田が考えるより先に行動に出た。背負っている荷物を捨てて、襲い来る狛犬モドキの石像に立ち向かった。

 狛犬モドキの石像が優を大きな前足で振り飛ばす。優は避ける事が出来ずに大きく横に吹っ飛んだ。

 しかし優はギリギリの所で横に飛んで腕で防御した。普通なら重症だが、着ている装備や防御のお陰で腕が折れたが立ち上がる事が出来た。

 次の攻撃に備える為に痛みをこらえて立ち上がりモンスターを見る優だが、モンスターの異変に気付いた。……前足が、優を攻撃した前足が動いていない。

 片足が使えない状態になったモンスターは移動速度が極端に下がる。それを感じた優は山田に向かって、


「モンスターから逃げるよ! 山田さん、一人運んで!」


 優は山田の元へ駆け寄ると管理省の動けない二人を背負って出口に向かって走り出す。

 山田も優の言葉通り、動けない一人を背負って出口に向かった。

 モンスターが優達を追っているが、火事場の馬鹿力を発揮した二人の移動速度はモンスターと同じくらいのスピードだったので、なんとか出口にたどり着く事が出来た。

 出口にたどり着くとモンスターは優達を追ってこなくなった。……モンスターの行動範囲外まで逃げる事が出来て、優達はその場で倒れる。


「……山田さん、大丈夫ですか?」

「なんとか、……現道君のお陰だよ」

 山田は一人を背負って、優は二人を背負って全力疾走をした事により体力を使い果たした二人。

「あり、が、とう」

「たす、かっ、た」


 麻痺で喋る事が難しい管理省の人達が優達に礼を言う。優は「探索者ですから当然です」と言って感謝を受ける。


「運が良かったです。モンスターの前足が動かなくなったんだから」


 山田は優とモンスターを見ていた。モンスターが優を攻撃した前足が動かなくなったので、優が何か攻撃を下と思っていた。しかし優の言葉を聞いて違うと知る。


「現道君。あのモンスターはどうして前足が動かなくなったか分かるかい?」

「い、いえ。僕も分かりません」


 優の言葉は嘘を言っている様には見えないと山田は思った。だったら何故? と考える山田。


「それよりもダンジョンを出ましょう」

「怪我は大丈夫かい? 治療した方が良いのではないのかい?」


 山田は優の言葉で考えるのを止めた。今はダンジョンを抜けて安全な場所に避難する事が重要だからだ。そして山田は優の怪我の状況を聞く。


「僕には回復薬が効かないんだ。それに痛みには慣れているから大丈夫だよ。治療は後でするから」


 優の言葉に返事を返す事が出来なかった山田。優は本当に怪我に慣れ、暴力に慣れている。……精神が壊れているくらいに。

 二人は管理省の人達を運びながらダンジョンを出た。これで安全だと思った二人だが、災難はまだ続いていた。

 ……外ではダンジョンモンスターが、物理攻撃が効かないゴースト系のモンスター溢れていて、そのモンスターは一般市民を襲っていた。

誤字脱字、文面におかしな所があればアドバイスをお願いします。

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